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2026.10.06 16:15

日本版スペースシャトルへ前進 ISCが再利用ロケット燃焼試験に成功

プレスリリースより

プレスリリースより

独自開発の再利用型ロケットと日本版スペースシャトルによる有人宇宙飛行を2030年代中盤に実現させる計画を掲げる将来宇宙輸送システム(ISC)は、電動ポンプを使った再利用型ロケットエンジンの初の地上燃焼試験を行い、段階的な出力の引き上げに成功した。当初アメリカで予定していた飛行試験の頓挫を受けて、同社は自社製エンジンによる国内での飛行試験を目指している。

宇宙往還機「ASCA 2」(将来宇宙輸送システム公式ホームページより)
宇宙往還機「ASCA 2」(将来宇宙輸送システム公式ホームページより)

試験を行ったのは、今年の3月に公開された電動ターボポンプを搭載した自社製エンジン。今回が初めての地上燃焼試験だ。再利用型ロケットのためのエンジンなので、電動ポンプで燃料供給を制御し、出力が調整できる仕組みだ。

今回の燃焼試験では、点火後、出力を20%、40%と段階的に引き上げ、現状の最大定格出力60%での燃焼を成功させた。自社開発の噴射器、燃焼器にダメージはなく、エンジン各部の温度や圧力などの状態も設計どおりの挙動を示した。ISC代表取締役社長の畑田康二郎氏によれば、「設計より低い出力条件で燃焼させることの難しさを肌で実感した」と話すが、これは再利用型ロケットには欠かせない機能だ。結果を見て「非常に頼もしかった」とも述べている。

開発フェーズのロードマップ(将来宇宙輸送システム公式ホームページより)
開発フェーズのロードマップ(将来宇宙輸送システム公式ホームページより)

ISCは、再利用型ロケットの1号機「ASCA1.0」の飛行試験を、2025年にアメリカで実施する予定だった。ところが、アメリカ製エンジンを使ってアメリカ本土での飛行のため米国連邦航空局(FAA)の許可が必要だったのだが、申請の受け付けが遅れたうえに、昨年の米国政府機関の閉鎖が43日間も続いたことで断念。国内での自社製エンジンを使った飛行に切り替えたため、ロードマップは全体に後ろ倒しになった。

だが、昨年末には2027年度中の打ち上げ予定を発表している。今回の燃焼試験に成功したこともあり、アジャイル型開発で高頻度のイテレーションを実施するISCは、早いうちに当初の時間枠に追いつくものと期待される。

出典:将来宇宙輸送システム 将来宇宙輸送システム株式会社、再使用型ロケットエンジンの地上燃焼試験を行い、 燃焼出力の段階的な引き上げに成功
米国でのASCA 1.0ミッションを中止。自社エンジンを開発し、国内での離着陸実証を経て2027年度中に打上げ実証を目指す

文 = 金井哲夫

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