ホテルやレストランのエントランスに掲げられたフォーブスの文字と輝く星。アメリカ発祥で、約70年の歴史をもつ「フォーブス・トラベルガイド」の格付けだ。
そのフォーブス・トラベルガイド(FTG)が毎年企画し、ホスピタリティ業界のトップが集う「ザ・サミット」が3日間に渡り、モナコの国際会議場「グリマルディ・フォーラム・モナコ」で行われた。
フォーブス・トラベルガイドはもともと、アメリカのモービル・オイル社が国内のレストランや宿泊施設の総合的なガイドとして1958年に創立、1960年から星の格付けを始めたものだ。2009年に「フォーブス・トラベルガイド」と名称を変え、2011年から紙媒体からデジタル版として毎年発行されている。
調査は匿名の調査員によって行われ、現在はラグジュアリーホテル、レストラン、スパ、クルーズを調査対象とする。また、世界のラグジュアリートラベル市場の成長と拡大を受け、今回初めて、ブータン、クロアチア、ジョージア、グレナダ、ラオス、ポーランド、スリランカ、タンザニア、ウズベキスタンなどを含む100カ国以上に調査対象エリアが拡大している。
FTGの格付けは、5つ星を筆頭に、4つ星、レコメンデッドという3つのジャンルに分かれており、この「ザ・サミット」に先立って発表される。
実は今回の最大のニュースは、2月2日に開業したサウジアラビアの「The Red Sea」が、世界初のデスティネーションの認証として選ばれたことだ。このプロジェクトは紅海沿岸の2万8000平方km、90以上の島に18ものラグジュアリーホテルブランドがひしめくプロジェクト。
しかしその発表の数日後、中東情勢が悪化。順次ホテルは開業して行っているものの、10月現在、日本の外務省はサウジアラビアに渡航中止勧告を出している。情勢を見守っていたが、現状、読者におすすめできる状況にないのが残念なところだ。とはいえ、2024年に紹介したように、観光に力を注ぐサウジアラビアが今後ラグジュアリートラベルのゲームチェンジャーとなっていくのは間違いないだろう。
2026年の格付け動向として、アジア太平洋地域は、次なる高級旅行の中心地として台頭しており、新規5つ星ホテルの40%がこの地域からとなった。日本からはブルガリホテル東京、ROKU京都(LXRホテルズ&リゾーツ)、リッツ・カールトン日光が新しく5つ星の評価を得た。
アジア全体では、カペラ・アット・ギャラクシー・マカオ、カペラ上海建葉里、マンダリンオリエンタル前門北京、パイザ・グランド・マカオ、パラッツォ・ヴェルサーチ・マカオ、リージェント香港、セントレジス・マカオなども新規5つ星となる。
また、今回初めてクルーズ船の5つ星が誕生、リッツ・カールトン・クルーズ・コレクションの客船「イルマ」が世界で唯一選ばれた。228室全てがスイートでプライベートバルコニー付きで、スモールラグジュアリーな時代性も反映している。受賞一覧は、こちらのウェブサイト(英語)から確認することもできる。



