サングラスタイプのVRデバイスも発表
もうひとつの新製品であるMeta VR Glassesは、Meta Questが築いてきたVR体験を、より軽量で快適に装着できるスマートグラス型のデバイスに持ち込んだプロダクトだ。Metaによれば本体重量は約100g。処理を担うコンピュータ部分とバッテリーを外付けの別筐体である「パック」に分離することで、顔にかかる重さを抑えた。Meta Questのような左右の手に持つ従来のハンドコントローラーも不要で、視線とハンドジェスチャー、音声で操作する。
さらにApple Vision Proと同様に、本体に内蔵するカメラで捉えた周囲の映像をディスプレイに表示し、装着したまま現実世界を確認できるカメラパススルーにも対応する。
筆者は先述のイベントで本機も体験した。デモンストレーションでは3D映画や180度視野のMLBの試合中継動画に加えて、机の上に仮想キーボードやトラックパッドを映し出して、本機のVR映像上でキータイピングができる機能に触れた。ワイヤレス、またはパックを通じて有線でつながるPCやスマートフォン、タブレットの画面を外から見えない形で仮想ディスプレイに投射する使い方もできる。エンターテインメントからビジネスユースまで、幅広いコンピューティングに広げる発想が、この製品には色濃く表れていると感じた。
Meta VR GlassesはQuest 3や3Sを置き換える製品ではない。Metaは既存モデルの販売も継続しながら、重さや長時間装着への抵抗感からVRに距離を置いていた層へ市場を広げる狙いを明らかにしている。 2027年春には米国で1299ドル(約20万円)で発売を予定する。日本市場への導入は未定とされている。
Ray-Ban MetaシリーズとMeta VR Glassesは性格や用途こそ異なるが、Metaが目指す方向は共通している。スマートフォンを取り出して画面を見る時間を減らしながら、視線、声、手の動きを通じてデジタル世界と自然につながることだ。カメラを内蔵することの是非だけに議論を閉じず、AI、音、装着感、そして社会的な受容性まで含めて次世代のアイウェア型ウェアラブルを競う段階が始まった。
連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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