筆者自身も「if-then」を実践してきた。「運動する」という曖昧な目標はあったが、「火曜か木曜の午前8時になったらジムで1時間、トレーナーと運動する」と決めたところ、目標は本格的な決意へと一変した。カレンダーに具体的な行動を組み込むことで、「いつ運動すればいいのか」「運動するか否か」と自問自答を繰り返すことがなくなったのだ。計画を立てれば、おのずとやる気が出るわけではないが、行動へと踏み出すための確実なきっかけができた。
キャリアの成功に向けた5つの「if-then」
この方法は、人が職場でよく掲げるさまざまな目標に応用できる:
1. 継続的に学ぶ:「水曜に昼食を食べ終えたら、その後の20分は仕事用ツールの機能を1つ学ぶ」
2. 自信をもって発言する:「会議中にアイデアが浮かんだら、議論が次へと移り変わる前にそれを伝える」
3. 境界線を守る:「終業後に急ぎでない依頼メールが届いたら、返信するのは翌営業日の朝にする」
4. 批判には建設的に対処する:「批判的なフィードバックを受けたら、まずはひと息つき、それについて確認の質問をし、少し時間を置いてから自分を弁護する」
5. 求職活動を進める:「月曜の午前9時になったら、期待の持てそうな求人を1件見つけ、それに応じて職務経歴書を書き換える」
効果的なのは、具体的かつ現実的で、自分でコントロールできる計画だ。例えば、「私が熱心な従業員であることに上司が気づいてくれれば昇進できるだろう」は、実行意図ではない。結果が他の人の手に委ねられているからだ。一方、「大型プロジェクトを完了したら、その結果を文書にし、次の個人面談ではそれについて話をする」であれば、主体的で具体的な行動が示されている。
また、自分の行く手を阻みそうな最大の障害に備えて、計画を立てておくことも役に立つ。ネットワーキングはしたいけれど不安を感じているなら以下のように計画しよう。「業界イベントの会場でどう振る舞えばよいかわからず、所在なく感じたら、誰か1人に自己紹介し、イベントに参加した理由を相手に尋ねよう」
完璧主義のせいで作業が進まないのなら、「(文章などの)同じセクションを20分以上も繰り返し推敲していると気づいたら、とりあえず次のセクションに進み、あとでまた戻る」と決めよう。
決意を確実な行動につなげる
「if-then」習慣は、モチベーションやスキル、継続的な努力の代わりにはならない。非現実的なゴールや、意義を失った目標を救うこともない。「if-then」習慣は、「自分の望みを知ること」と「次の段階に進むこと」の間にある摩擦を減らしてくれるものだ。
先延ばしにしてきたキャリア目標を1つ選ぼう。そして、行動を起こすべき瞬間や、常に自分の足を引っ張る問題を見極めよう。それから、次の文章を完成させてほしい。「もし○○が起きたら、自分は○○する」
目標とは、向かうべき未来を指し示すものだ。「If-then」習慣は、実際に未来が訪れたときに何をすべきかを教えてくれる。


