クルーズ大手のロイヤル・カリビアンは米国時間9月23日、リゾート運営会社サンダルズ・アンド・ビーチズ・リゾーツの株式50%を30億ドル(約4800億円)で取得する合意を発表した。しかし、同社にとって過去最大規模となるこの買収ニュースを受け、株価は急落している。
23日に米証券取引委員会(SEC)へ提出された書類によると、ロイヤル・カリビアン・グループは、カリブ海全域で19のオールインクルーシブ・リゾートを展開するサンダルズの株式50%を取得する。
マイアミを拠点とするロイヤル・カリビアンにとって、今回の買収は「隣接するバケーション領域への進出」を意味する。これによりカリブ海の「海」と「陸」の双方においてバケーション商品を販売できるようになるという。
サンダルズ・リゾーツの事業は、大人専用リゾート17軒と、ファミリー向けリゾート2軒で構成されている。今回の50%の株式取得により、その企業価値は60億ドル(約9600億円)と評価されたことになる。なお、この取引は2027年初頭に完了する見込みだ。
ロイヤル・カリビアンの株価は、両社が合意に近いというフィナンシャル・タイムズの報道を受け、22日の午後から下落し始めた。さらに23日朝の市場取引開始直後には12%急落している。
スティーフェルのアナリストであるスティーブン・ウィチンスキーは、買収がまだ正式発表されていなかった22日、投資家向けのメモで次のように指摘している。「明らかに市場はこの種の取引を嫌気している。我々もその合理性を本当に理解できているとは言い難い。企業が中核となる競争力から離れて多角化を図った場合、ほとんどのケースで長期的にはうまくいかないと言っていいだろう」
ロイヤル・カリビアンは過去約10年間にわたり、自社専用の陸上リゾート地、ビーチクラブ、ホテル、リバークルーズ、不動産などを買収し、クルーズ事業の枠を超えた積極的な多角化を進めてきた。同社はその成長戦略を「水上と陸上の両方」での体験構築と位置づけており、2028年までに自社専用の寄港地を現在の2カ所から8カ所へと拡大する計画を立てている。



