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2026.09.23 21:41

iPhoneが「大人」になり、ポケットにワイドスクリーン映像をもたらした日

Adobe Stock

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iPhone 5の発売により、アップルはスマートフォンの画面大型化へと舵を切り、高品質な動画再生の可能性を受け入れた。かつてiPodでもあったインターネットデバイスは、ポケットに入る映画館へと変貌を遂げようとしていた。

本稿は、スマートフォンの時代を決定づけた瞬間を振り返る連載「iPhoneの30日(30 Days of iPhone)」の15日目の記事である

iPhone 5のデザイン刷新で大型化に踏み切ったアップル

この変化を牽引したのがディスプレイだった。iPhone 5は、2007年の初代iPhone以来の標準であった3.5インチディスプレイから初めて脱却したモデルとなった。大型化された4インチの画面は16:9のアスペクト比(縦横比)を採用し、マルチメディアコンテンツの視聴に最適な設計となっていた。このスマートフォンの発売から3カ月後、PSY(サイ)の「江南スタイル(Gangnam Style)」が、YouTubeで累計再生回数10億回を突破した初の動画となる。

アップルはiPhoneの横幅を据え置いたため、iPhone 4やiPhone 4Sと比較して変更されたのは高さのみであった。これにより、片手操作の人間工学的な利便性をほぼ維持しながら、ホーム画面に5行目のアイコンを配置できるUI(ユーザーインターフェース)を実現した。そして決定的なのは、ほとんどの動画再生において、上下に黒い帯が入る「レターボックス」表示の必要性を排除したことだ。

主要なスマートフォンに16:9のディスプレイを初めて採用したのはアップルではない。サムスン(Samsung)の「Galaxy Nexus」やノキア(Nokia)の「N9」は、2011年の発売時点でこの比率を採用していた。しかし、iOSのハードウェアはエコシステムが閉じているため、ユーザーコミュニティは、アップルが自社の単一のスマートフォン設計で動画対応に踏み切るかどうかを見守るしかなかった。そしてiPhone 5の登場により、より快適な視聴体験がもたらされたのだ。

一世代のディスプレイを定義したiPhone 5

アップルが主要なAndroidメーカーに続いて16:9のアスペクト比を採用したことで、これが急速に業界標準となった。その後、縦長のベゼルレス(額縁なし)ディスプレイがスリムな筐体デザインを維持しつつ、より広い画面領域を提供するようになる2021年頃まで、ディスプレイはおおむねこの形状を維持することになる。iPhone 5のデザイン刷新は、一世代のディスプレイのあり方を決定づける礎となった。

本稿は「iPhoneの30日」の15日目の記事である。昨日は、iMessageと「緑の吹き出し」の烙印について取り上げた。

forbes.com 原文

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