マーケット

2026.09.23 12:30

ナイキ株、エムバペのOn移籍でダウ構成銘柄の座を失う可能性

レアル・マドリード所属のサッカー選手、キリアン・エムバペ(On)

ダウからの除外は、市場がナイキをいかに包括的に格下げしたかを示すことになる。だが、次に何が起きるかという議論への寄与はほとんどない。指数委員会は損害が可視化された後に動く傾向があるからだ。ナイキの未来は、指数委員会が結論を出すよりずっと前に、製品の発売、卸売の受注、消費者の行動によって決まる。

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ナイキ株にとってより重要なシグナルはエムバペだ

エムバペの移籍がより注目に値するのは、報道によればオンが報酬の一部を株式で支払っているからだ。彼は同社の株主となり、2027年に予定される初のサッカースパイク発売とともに、オンがサッカー市場へ参入する準備を進める。オンはさらに、フットボール部門ディレクターにティエリ・アンリを起用しており、進出戦略にもう1人、世界的な知名度を持つ人物を加えた。ロイターは契約とオンの同カテゴリーへの計画を報じている。

この契約は、アスリートの広告契約がどのように評価されるかについての転換を表している。ナイキは帝国の大部分を、アスリートを世界的なマーケティング資産へと変えることで築いてきた。マイケル・ジョーダンがその決定的な例だが、同じ仕組みはバスケットボール、ランニング、テニス、そしてサッカーでも機能してきた。ナイキは製品、流通、マーケティングのリーチを提供する。アスリートはパフォーマンスと文化的な信頼性を提供する。

今日のトップ選手は、すでに自ら膨大な観客を抱えている。彼らはテレビキャンペーンや雑誌の表紙を待たずに、メッセージを世界中に届けられる。それゆえ彼らは交渉力を強め、株式による報酬が交渉のなかでより価値ある要素となる。オンはエムバペに、自らの関与が同社にとって意味のあるサッカー事業の確立に寄与するなら、その果実を直接享受できる機会を提示している。

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ナイキにとっては、1つの広告契約交渉に敗れたという以上の話だ。ライバルが、キャリアのほぼ全てをナイキとともに歩んできたアスリートを説得し、その名声と資本を競合プラットフォームに投じさせた。オンはサッカーでナイキを追い抜く必要すらない。エムバペとアンリを使って信頼を築き、市場シェアを数ポイント奪い、もう1つのプレミアム成長カテゴリーを生み出せばよい。

ナイキが守るべきものはずっと多い。同社はいまもアーリング・ハーランドやヴィニシウス・ジュニオールと契約を結び、フランス代表チームのスポンサーであり、ドイツ代表のユニフォーム供給契約も引き継ぐ予定だ。1人のアスリートがブランドを変えたからといって、同社のサッカー事業が崩壊するわけではない。しかし、エムバペの離脱は、ラミネ・ヤマルのアディダスへの移籍、そしてプレミアリーグの公式試合球サプライヤーがナイキからプーマに交代したことに続くものだ。競合各社が明らかに好機を見出している。

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