「今後、UGVは集団で運用されるようになると考えています。集団の一部は防空を担い、一部はジャマーを搭載するといった具合に、全体として完全な防御システムをつくり出すのです」(タカガマ)
こうしたアプローチなら、個々のユニットは簡素で手ごろな価格のものにするという基本原則に従いつつ、最大限の防護を実現できる。重要なのはオーケストラ全体であり、個々の団員は代替可能な存在なのだ。
全面的なドローン戦への備え
自律化は戦場に到来しつつある。タカガマは、人間が担っている任務の大半は近い将来、ロボットやドローンに引き継がれると考えている。もっとも、ウクライナでのその進み方は一様ではない。自動システムの導入に積極的な部隊もあれば、従来の戦い方に重きを置く部隊もある。
「一部の旅団はほかの旅団より何年も先を進んでいます」とタカガマは語る。「変化を推し進めるのは人間です。先行している部隊は、工兵や技術要員、操縦士、支援要員の訓練に必要なリソースを投じています」
ロボット化を進めて、「トンネル」をいち早く抜け出る部隊も現れるだろう。たとえば、ウクライナ陸軍の第3独立強襲旅団は、今年末までに前線部隊の30%をUGVに置き換え、向こう数年でその割合を80%にまで引き上げることを目指している。兵士は自動化された戦闘部隊の指揮官や調整役に役割を変え、戦闘現場から十分に離れた場所にとどまることになる。
ウクライナはUGVの生産を大幅に拡大している。2025年に1万台足らずだった生産台数は今年2万5000台を超え、2027年にはさらに倍増する見通しとなっている。西側諸国は資金面ではるかに恵まれていながら、同様の転換が進んでおらず、自動化された戦争への備えもできていない。
「ウクライナから学ぼうとする姿勢に関して、西側諸国の人々がかなり進歩してきたのは確かです。けれど、一部の例外を除けば、NATOには、ロシアとウクライナが現在保有している戦力を相手に生き残れるほどの準備が整っていません」(タカガマ)
こうした準備不足は、将来の戦争で、依然として備えの不十分なNATO諸国が、機械に対して人間を送り込んで戦わせるという事態につながりかねない。
「最もやってはいけないのは、ドローン戦を人間で戦うことです」とタカガマは警告する。「それは最も愚かなことですし、かつて目にしたことがないほどひどい惨状になるでしょう」


