健康

2026.09.21 10:00

長寿は「遺伝」する 最新研究が従来の見解を一新

Getty Images

とはいえ、外部からの危険が低減されれば遺伝子の役割が大きくなるのは事実だが、公衆衛生上の介入が持つ力も確かに大きい。ワクチンや抗生物質の普及、衛生環境の改善、道路の安全性向上、心血管疾患の治療法の進歩といった要素は、外部からの危険による影響を減らすことで、人々の寿命を延ばす一助となってきた。寿命の遺伝率が低いとされた過去の研究結果は、こうした背景によるものだ。

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かつては、生存率は遺伝的な要素より、感染症や外傷のほか、限られた医療環境といった要因に大きく左右されてきた。新たな研究は、こうした医療の進歩の価値を軽視しているわけではない。むしろ、社会が安全になるにつれ、寿命に対する遺伝子の影響が強くなり、健康計画を立てる上でその重要性が高まっていることを示している。

健康的な習慣や環境も依然重要

もし寿命の約半分が遺伝子によって左右されるのであれば、この知見は医薬品の開発や健康的な加齢に向けた計画の立て方を一変させる可能性がある。個人の遺伝的特性に合わせた治療法や医薬品は、すべての人に一律の方法を取る場合より高い効果を発揮するかもしれない。加齢に伴う遺伝子や健康状態の変化を長期にわたって追跡する大規模な研究は、特定の集団や個人に対してどのような治療法が最適かを見極める助けとなるだろう。

「寿命の約50~55%は遺伝子に左右される」といっても、それは人生が既に決まっているわけでも、健康的な習慣が重要でないわけでもない。遺伝子は長生きするかどうかの傾向を決めるが、本人の選択や環境も依然として極めて重要だ。このように寿命を捉えることで、加齢の過程について個人を非難したり称賛したりするような単純な見方から脱却することができる。また、公平性や医療の受けやすさ、そして私たちが真に制御できることについて、思慮深い議論を広げるきっかけにもなる。これは医師にとって、老化やリスクについて話し合う際に、家族歴や遺伝が重要である一方、健康的な習慣を奨励することも同様に不可欠であることを意味する。

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私たちの寿命は、遺伝子と環境によって形作られる。科学の進歩に伴い、遺伝学に関する知見と証拠に基づいた手段を統合できるようになり、より個別化された助言や治療が可能になるだろう。最終的には、長生きへの最善の道は、個別化された医療と誰もが実践できる健康的な選択の組み合わせになるだろう。

forbes.com 原文

翻訳・編集=安藤清香

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