スターシップ稼働後も他社向け打ち上げが増えるとは限らない
宇宙業界の調査・コンサルティング会社キルティスペースのアナリスト、キム・バークは、スペースXがすでにファルコン9による一部の打ち上げ計画を縮小し始めていると語った。
スターシップが本格稼働しても、他の衛星事業者向けの打ち上げ枠がすぐ増えるとは限らないという。バークは「業界が十分に気づいているか分からないが、運用可能になったスターシップは、飛行機で天井から降りてくる酸素マスクのようなものかもしれない。ただしスペースXは、客室の他の乗客を助ける前に、まず自社がそのマスクを着ける」と述べた。
スターシップ自体にも、商業運用までに解決すべき課題が残る。バークによると、今回の軌道飛行は重要ではあるものの、機体の回収や再使用に関わる主要な機能は試験しない。
「大型ロケットの下段にあたるブースターを発射施設で捕捉する試験はない。V3ブースターは過去2回の試みで、着陸直前にエンジンを噴射して減速する工程を完了できておらず、今回のブースターもメキシコ湾へ向かう。上段の宇宙船を捕捉する試験もない。V3仕様の機体はまだ再飛行したこともない」とバークは述べた。
フライト14で確認できる範囲には限界がある。バークは「フライト14で証明できることと、スペースXがすでに賭けているものの間には、不安の残る隔たりがある」と指摘する。
ただ、スペースXが最近進めている一連の計画からは、スターシップが抱えてきた問題を解消できたとの自信もうかがえるという。バークは、2026年第4四半期に商業運用を開始するという目標を達成する可能性にも言及した。
「成功を確信できなければ、すべてのチップを賭けることはない」と述べた後、「まあ、スペースXなら賭けるかもしれないが」と付け加えた。


