新規事業

2026.09.25 11:45

「社会課題解決のためだけ」で売上100億円超え。ボーダレス・ジャパンの「稼げる理由」

福岡・天神のボーダレス・ジャパン本社「ソーシャルベンチャーパーク」にて(筆者撮影)

「社会起業家がどんどん生まれる」仕組みをつくる

━━最初の頃は、1つ1つの事業を田口さんが立ち上げていったんですか?

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田口:最初の5年くらいは、僕が1人で「立ち上げ屋」として0→1で事業を立ち上げていました。1年ほどで事業が軌道に乗ったら、信頼できるメンバーに代表をパスして、自分は次の新しい事業の立ち上げに向かう、というカンパニー制のような形でやっていました。

けど、4〜5年やっていくつか事業を作った時に「ちょっと待てよ」と。自分が1人で立ち上げ続けても、あと30年で30個しか事業を作れない。社会課題を解決していくスピードとしては、これでは全然足りないじゃんと痛感しまして。

━━やり方の限界に気づいた。

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田口:そう。ならば、次々に起業家が立ち上がるようにして、かつ、かつての自分がノドから手が出るほど欲しかった環境、たとえば「資金、アドバイスをくれる先輩、マーケティングや専門知識のサポート」を全部提供する「社会起業家のためのプラットフォーム」を作ろうと決めたんです。「事業を作りたい奴、この指止まれ!」と社会起業家を募り、僕がプランニングをサポートして、既存事業が生み出した資金やマーケティング・バックオフィスの専門チームを投入して立ち上げを伴走する仕組みに変えました。多い時は1年間で10〜12個の事業を立ち上げましたね。

━━それがボーダレス・ジャパンを中心としたグループ経営への進化だったんですね。

田口:既存のボーダレスハウスをはじめ、各事業を子会社として分社化し、みんなが対等なグループ企業として並ぶ形にしました。そして、成長した事業が利益の10%を出し合い(恩送り)、次に立ち上がる社会起業家を応援するエコシステム(恩送りシステム)をつくったんです。これならば、外部の投資家の資金に頼らず、つまり利益増大への要求を受けることなく、純粋に社会課題解決のための起業家を次々に輩出できる。

━━立ち上げた企業すべてが、十分な恩送りの資金を出せたんですか?

田口:創業初期の中心的な事業がしっかりと利益を出し、それを再投資し続けることで、他の事業が育つまでの数年間を支えるというプロセスでしたね。今では、グループ内の様々な事業が育ってお金を出し合えるようになり、世界15カ国、48の事業(2026年9月時点)に広がりました。ようやくエコシステムとして完成した状態になったと思います。

拠点は世界15カ国、48もの事業を展開している
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グループ会社が助け合いながら共通の目標に向かう
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