Tracy:言語の壁のため、日本語を話せる外国人がまずは候補に上がってくるかと思います。日本語を習得して、日本の文化を愛し、日本のマインドセットをよく理解する外国人取締役の存在は貴重ですが、そもそも候補者の絶対数が多くありません。グローバルに拡大したい企業にとっては特に、日本語が話せるかどうかにかかわらず、求めるスキルを有する国外の人材を積極的に取締役として登用していくことが重要です。もちろん、第一号の外国人の取締役を入れることは容易ではありません。それなりの摩擦やコストが伴います。しかしそれをもってしても、多様な視野をもつメンバーが加わることが経営に与える価値は非常に大きいです。
吉川:米国ではトランプ政権になってから、DEIを撤廃する動きなども出て来ていますが、日本はどう考えるべきでしょうか?
Tracy:そうですね、米国では、さまざまな政治的な背景から反DEIの動きが広がっているのは非常に残念なことです。反DEI派は、「DEIは逆差別であり、すべて能力主義であるべきだ」と主張していますが、非多様的な社会の弊害は明らかです。それに加えて、日本はG20の中で企業トップにおける女性比率が最低レベルという厳しい現実に直面しており、もし日本でDEIの推進が停滞してしまえば、この著しい性別の不均衡はまったく改善されることなく固定化してしまうでしょう。女性の能力を見出し、活躍の場を広げることは、日本の未来の活力にとって不可欠です。日本は日本として、本当に必要なことにフォーカスすべきです。
吉川:Tracyの活動は、日本にとって非常に貴重だと感じています。このような海外からの支援を積極的に活用して、成長の原動力と変えていくことが日本の産業界にとって重要だと改めて痛感しました。
Tracy:ありがとうございます。JBDNは、引き続き、海外の視点を日本企業に取り入れるための橋渡し役を担っていきたいと思います。取締役会の多様化が進むことで、日本企業がより競争力を高め、グローバル市場で再度輝く未来を期待しています。


