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2023.12.15 16:00

ニチバンとJFAが価値共創プロジェクト「SOCCER MEDICAL CAMP」で目指す「誰もがサッカーで幸せになれる国」

今は「JFAの約束2050」に向けて千里の道を駆けている途中だ。

公益財団法人 日本サッカー協会(JFA)とニチバン株式会社は、共創しながら駆けている。トレーナーを目指す人間の日々の研鑽も夢を実現させるためのチャレンジのひとつ。メディカル領域の課題解決は、公益財団法人 日本サッカー協会 専務理事/元サッカー日本代表キャプテンの宮本恒靖が語る「世界一サッカーで幸せな国になること」に着実につながっていく。

ニチバン株式会社 上席執行役員 コンシューマー営業本部長 藤川智との夢の実現に向けた共創対談をお届けする。


ニチバンという100年企業

ニチバンは、絆創膏、軟膏・硬膏類の製造・販売から始まり、2018年で100周年を迎えた。絆創膏の開発で蓄積してきた「粘着技術」をベースに、ニチバンは幅広い業界に「貼る製品」を届けてきた。医療、教育、建築、農業など多様な現場で、さまざまなテープ類が威力を発揮してきたのだ。

幼いころから誰もが勉強や創作の時間を共に過ごしてきたであろう「セロテープ®︎」。この名称は、ニチバンが1948年に販売を開始した製品の登録商標である。出願が1952年、登録が1959年というから歴史が深い。スポーツの分野もそのひとつ。ニチバンは初の国産テーピングテープ「ニチバン スポーツテープ」を1981 年に発売して市場を切り拓き、1984年に現在のニチバンのテーピングブランドである「バトルウィンTM」ブランドに切り替え、全面的なリニューアルを実施。パッケージデザインも一新し、品揃えからテーピング技術を指導するワークショップ開催、選手へのテーピングサービスなど、現在までスポーツとの関りも深い企業である。

宮本恒靖というサッカー界の至宝

宮本は、育成年代から日本代表に選ばれるだけでなく各世代のキャプテンを務め続け、A代表でもワールドカップ2大会に出場し、2006年にはキャプテンを務めた。現役引退後には、国際サッカー連盟(FIFA)が運営する大学院プログラム「FIFAマスター」を修了。

サッカーを含めたスポーツに関する歴史をイギリスで、経営論をイタリアで、法律をスイスで学んできた。類まれなるリーダーシップとインテリジェンスを兼ね備えた日本サッカー界の至宝である。FIFAマスター修了後は、自身がユース時代から活躍してきたガンバ大阪で育成年代の指導者やトップチームの監督を務めてきた。そして、2022年3月に公益財団法人 日本サッカー協会(JFA)の理事となり、2023年2月1日付で専務理事に就任。JFAの専務理事は会長、副会長に次ぐナンバー3の要職と言われている。

JFAとニチバンによる価値共創の取り組みとは

──まず、宮本さんにお聞きします。 2023年4月、日本サッカー協会は新たなパートナーシッププロジェクト「JFA PARTNERSHIP PROJECT for DREAM」を立ち上げました。このプロジェクトの要諦を教えてください。

宮本恒靖(以下、宮本):新しいパートナーシップのコンセプトは、「価値共創」です。JFAと企業のアセット(資産)を効果的に組み合わせることにより、企業と一緒に新たな価値を創造できるパートナーシップを目指しています。「パートナー企業のビジネス課題」「社会(サッカーファミリー)における課題」「日本サッカー界の課題」をクリアしていく「スポーツ版三方良し」を実現するための取り組みです。

宮本恒靖 公益財団法人 日本サッカー協会 専務理事/元サッカー日本代表キャプテン


──そのような取り組みが生まれることになった背景を教えてください。

宮本:スポーツパートナーシップに期待されるものが時代とともに変化してきたと感じています。従来型のスポーツパートナーシップにおける大型イベントでの画一的な企業露出の効果にも引き続き一定のニーズがあるものの、それだけでは充分な満足度が得られない状況になってきました。

JFAが一方的に支援を受けるのではなく、双方が一緒に事業に取り組み、新たな価値を生み出し、そのリターンを双方で享受するといった関係性こそが、これからの時代における真のパートナーシップではないかと考えています。サッカーを通じてつながりを得た仲間として社会課題を起点に共創し、サッカーファミリーや世の中に対してポジティブなインパクトを生み出していく。パートナーの各社とともに、そうした革新的な取り組みを行っていきたいのです。

藤川 智(以下、藤川):そのような取り組みができることに対し、ニチバンは大きな意義を見出しています。私たちは「SOCCER MEDICAL CAMP」という「次世代のアスレティックトレーナーの育成」を活動目的としたプロジェクトを実施しているところです。サッカー日本代表にも帯同するアスレティックトレーナーやドクターをはじめ、日本サッカー界のメディカル領域で活躍するそうそうたる講師陣により、現場で求められる知識、考え方、実技を伝えていくセミナーとなっています。サッカーを安心・安全にプレーできる環境づくりを日本全国に波及させて、メディカル領域から日本サッカー界の発展をサポートしていきたいと考えています。

宮本:現在、「SOCCER MEDICAL CAMP」の受講生がJリーグのチームでトレーナーとして活躍するなど、ニチバンとの共創はすでに目に見えるかたちで成果を生み出しています。そうなっているのも、「SOCCER MEDICAL CAMP」は2019年に始まった取り組みだからです。JFAが現在のように積極的に「価値共創」を謳う以前にスタートしていた先進的なプロジェクトと言えるでしょう。これまでに私も開講式や閉講式などに参加して、現場の熱気を感じてきました。

藤川:宮本さんが昨年の閉講式で熱く話していただいたことは、とても印象深いものでした。そのお話を聞いていた受講生たちの真剣な眼差し、目の輝きを忘れることができません。

宮本:私は自分のキャリアにおいて選手と監督を経験してきましたが、トレーナーはチームのなかでも特別な存在だと感じています。選手に近く、監督にも近い存在として、両者をつなぐ大切な役割を果たすことができるからです。私が閉講式で述べたのは、「メディカルの技術はもちろんのこと、人間としてのアンテナを高くして、自分を磨き続けてほしい」ということです。

日々の会話のなかに特別な機微があるんです、選手とトレーナーの間柄には……。身体だけでなく、いろんなものが整っていくというか……。トレーナーは、ひとりの人間としてハイレベルであってほしいと願っています。そうした日々のやり取りのすべてはビハインド・ザ・シーンであり、表からは見えない部分ではありますが、個人やチームの成長、日本サッカーの発展に欠かせない要素だと思います。

「誰もがサッカーで幸せになれる国」に向けて

──そもそもニチバンとサッカー界のお付き合いは、いつスタートしたのでしょうか。

藤川:歴史をさかのぼると、ニチバンは1990年代からJリーグのチームにテーピングを提供するようになり、2000年代の初頭からは日本代表の闘いもテーピングでサポートしてきました。2016年からは「JFA PARTNERSHIP PROJECT t for DREAM」の前身のひとつである「JFA Youth & Development Programme」に参画しています。

そこで、育成年代やシニアカテゴリー、レディースカテゴリーなどの各種大会でのテーピングサービスをはじめとするメディカルサポート、さらにはメディカル分野での活躍を目指す人々の支援などを行ってきました。育成年代の保護者向けにケガ予防や応急処置の仕方、テーピングの使い方について理解を深めていただくセミナーなども開催してきました。現在は「SOCCER MEDICAL CAMP」を実施し、選手を支えるアスレティックトレーナーの育成を行っています。選手、選手を支える人、ファンの方まで幅広いサッカーファミリーに対してメディカル分野でサポートをしております。


 藤川 智 ニチバン株式会社 上席執行役員 コンシューマー営業本部長

宮本:「SOCCER MEDICAL CAMP」によって次世代のトレーナーが育成され、正しい知識や考え方、技術が普及していくことは、サッカーファミリーが生涯にわたって少しでも長くサッカーを楽しんでいくことにつながります。プロ、アマチュアを問わず、これはすべてのプレイヤーに対して言えることです。「SOCCER MEDICAL CAMP」を通じてニチバンとJFAがメディカル領域の課題を解決していくことは、サッカーファミリー全体のウェルビーイング向上につながると考えています。

日本のサッカーファミリーは、競技力向上を目指す層とウェルビーイングとして楽しむ層のダブルピラミッドの構造になっています。2つのピラミッドがより近い距離にあり、それぞれが密接に関わり合いながら「シナジー(=相乗効果)」を生み出している状況です。

JFAは「2050年までにワールドカップを日本で開催し、その大会で日本代表は優勝チームになる」という強い想いを「JFAの約束2050」として明言しています。そして、日本がワールドカップのトロフィーを掲げるためには、「日本が世界一サッカーで幸せな国になること」が前提として必要なのではないかと考えています。ダブルピラミッド全体を充実させて、より多くの人々が「サッカーで幸せになる」ことが、ワールドカップの優勝につながっていくと私たちは信じているのです。

藤川:これまでに宮本さんをはじめとするJFAのみなさんと話し合いを重ねながら、共創関係を構築してこられた最大の理由は、「サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する」というJFAの理念と「私たちは絆を大切にニチバングループにかかわるすべての人々の幸せを実現します」という私たちの基本理念にある考えが合致しているところにあります。

グラスルーツ(=年齢・性別・障がい・人種に関わりなく、誰もが、いつでも、どこでも、サッカーやスポーツを楽しむという考えと行動)の広がりと厚み、そこで感じられる幸せが日本代表の競技力向上につながり、強くて応援できる代表チームの存在がグラスルーツのウェルビーイング向上に再び還元されていくと思います。

宮本:おっしゃるとおりです。「誰もがサッカーで幸せになれる国」に日本が近づいていくための取り組みのひとつとして、今後も「SOCCER MEDICAL CAMP」は重要度を増し続けていくでしょう。

2005年1月1日、国立競技場で開催された第84回天皇杯全日本サッカー選手権大会決勝の試合前に当時のJFA会長・川淵三郎キャプテンが「JFA2005年宣言」を発表している。そこで語られたのが、「2050年までにワールドカップを日本で開催し、その大会で日本代表は優勝チームになる」という「JFAの約束2050」の一節だ。

 「DREAM、夢があるから強くなる。どんな夢でも動き始めなければ叶いません。最大限の努力を受け継いでいけば、夢は叶うと私は信じています」

川淵キャプテンの力強いメッセージは続き、最後にこう締められている。

「千里の道も一歩から。夢を夢で終わらせないために、それを強く思い続けて。一緒に夢を実現させましょう」

DREAM、夢があるから強くなる。夢を夢で終わらせないために、JFAとニチバンは千里の道を駆けていく。


みやもと・つねやす◎1995年にガンバ大阪入りし、2005年にJ1制覇を経験。W杯は2002年日韓大会、2006年ドイツ大会に出場。ザルツブルク(オーストリア)、神戸でもプレーした後、2011年に引退。「FIFAマスター」を修了し、ガンバ大阪の監督を経て、2022年3月に日本サッカー協会理事に就任、2023年2月からは専務理事を務めている。

ふじかわ・さとし◎ニチバン株式会社 上席執行役員 コンシューマー営業本部長。大学卒業後、ニチバン株式会社に入社。メディカル部門で営業業務に従事。その後、オフィスホーム、ヘルスケア部門の統括部長を経て現職。

Promoted by ニチバン / text by Kiyoto Kuniryo / photographs by Shuji Goto / edited by Akio Takashiro