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2023.11.27

白内障手術経験の豊富な医師から見たICLの可能性とは

白内障手術は今や加齢とともに多くの人が受けるものになっている。

実は、この白内障手術と新時代の視力矯正術であるICLには共通した技術が使われているという。日本でも屈指の白内障手術数を誇る2人の医師に、ICLの可能性について聞いた。


ICL普及の第一人者である「アイクリニック東京」院長 北澤世志博(以下、北澤)をホストに、ICLを手がけるドクターを迎え、その技術革新が、いかにクオリ ティ・オブ・ビジネスの向上につながるかを対話していく本シリーズ。

第4弾となる今回は、「ASUCA EYE CLINIC」主任執刀医の野口三太朗(以下、野口)をゲストに招き、“白内障専門医から見たICLの可能性”をテーマに語り合った。

白内障分野で探求を続ける“情熱”

―野口先生の専門領域は白内障ですね。

野口:レンズ工学や眼光学の研究を続けながら、「眼科の花道」といわれている屈折矯正をはじめ、幅広い眼科専門分野において、年間で3,000件以上の手術を実施しています。屈折矯正の分野における第一人者として尊敬する北澤先生の背中を追い続けています。

北澤:それだけの数の白内障患者を手術する先生は国内でも数十人しかいません。野口先生は手術に加えて研究にも力を入れておられるので、プライベートな時間などほとんどないことでしょう。卓越した技能と向上心があるからできることです。私にも同じような時期がありましたが、40代というのは医師としていちばん脂が乗っている時期。まさにここからだと思います。

―眼鏡やコンタクトを使う人にとって近視矯正術の進化は気になるところです。現在の屈折矯正手術の最新トレンドはどのようになっているのでしょうか。

北澤:日本では、1996年からレーシックが開始され2008年には年間40万件もの手術が行われました。一方ICLは1990年代にヨーロッパからスタートしています。日本では2003年に治験が始まり、2010年にレンズについて厚労省の承認を受けています。ICLはレンズを眼内にインプラントすることでコンタクトレンズと同じような見え方をかなえ、近視が強い人でも基本的に視力は落ちないという特徴があります。特にここ数年は、当院でもICLを選択する人が増加しています。

野口:当院でも最近は患者さんのICLへの関心が高く、要望も高レベルになってきた印象です。単に近視を改善するだけでなく、「ピントの置き場所を何mのところに指定したい」「視力は1.2にしてほしい」など詳細な要望を出される方が増えています。術後の視力やピント位置を正確に予測することを「予測性」と言います。目は角膜の厚さなどに個人差があるためこれらを予測することは難しいのですが、ICLは比較的高いレベルで予測が可能といわれています。ですからある程度の要望に応えることが可能な技術であり、需要が昨今広がっている理由のひとつと感じています。

「ASUCA EYE CLINIC」主任執刀医の野口三太朗

白内障手術とICLに見られる“共通点”

―白内障手術とICLの関係とは?

北澤:白内障の手術とICLの手術には、いくつかの共通点が見られます。共に「内眼手術」と呼ばれるもので、目のなかに存在する水晶体と角膜の間、限られたわずか3mmの幅の中にレンズを入れる必要があります。さらにICLは術後であっても気に入らなければレンズを取り去ることも可能です。手術を繰り返すことによるダメージを心配される方もいらっしゃいますが、ICLの術式は基本的に白内障手術と似ているため、白内障手術の実績のある医師に相談いただければ安心かと思います。

野口:従来の白内障手術は、“濁ったものを取って明るくするもの”でしたが、最近は“レンズを入れて視力を回復する”といった屈折矯正のウェイトが大きくなり、もはや“屈折矯正のために手術を行う”といっても過言ではありません。つまり白内障手術とICLは同じ「内眼手術」であるため知識も術式も非常に似通っています。しかも白内障手術は、濁ったレンズを取り、人工のレンズを入れる、と2工程ありますが、ICL手術はレンズを入れるだけ。シンプルなので比較的予測性が高く、コンタクトレンズのように希望の視力に近づける可能性が高いという利点があります。

北澤:高齢になると白内障手術が必要になる方が増えてきますが、ICLを施術された方は、レンズを除去してから白内障の手術を行う必要があります。野口先生のように白内障手術を数多く経験している先生にICLの手術をしてもらえば、高齢になって白内障になったときにも手術をしてもらえるので安心ですね。

野口:若いときにICLを施術し、高齢になったら白内障手術を受ければ、一生裸眼のような快適さでいられると思います。ですから、長期的に見て、白内障手術とICL手術の両方を理解している先生を見つけることが重要になります。手術件数も大切ですが、白内障手術や屈折矯正の研究を深め、追究する姿勢が大事だと考えています。医療の世界はまだまだわからないことがたくさんありますから。

北澤:病院のHPを見ると執刀医が学会でどのような発表をしているかがわかります。一般の方でもそういった情報を見れば医師を理解するための参考になるでしょう。

地域による医療格差を是正する

―今後の目標と、ICLの可能性についてお聞かせください。

野口:私の拠点は仙台ですが、日本の地域による医療格差を非常に感じています。最新の医療を享受できない地域の人たちは、その状況に甘んじるしかありません。まずは、地域における医療の後れを是正し、諦めている方々を救っていきたい。さらに世界最新の医療知識・術式を駆使し、研究成果を仙台から世界へと発信していきたいですね。

北澤:野口先生のように、志を高くもち、世界を視野に入れながら最先端の屈折矯正手術を手がける先生がたのおかげでICLが全国に広がっているのだと思います。

野口:ICLの適用年齢のスイートスポットは20〜45歳。それ以降は白内障手術で屈折矯正手術をするかたちになってきます。このようにICLが対象になる患者さんはたくさんいますが、知らないまま適用年齢を過ぎてしまうケースも多く見られます。せっかく良い医療があるのにそれを知らせないというのは医者にとって罪だと感じているので、私はしっかり正しい知識をアナウンスしていきたいですね。またICL、白内障手術といった屈折矯正手術はとても奥深い領域です。ブレークスルーとなるような医療を自分で編み出しつつ、医療の進化の一端を担っていければと思っています。

北澤:以前、ICL施術後の患者さんが「コンタクトレンズは手で装着するのではなく、これからは入れる時代ですね」とおっしゃっていましたが、本当に5~10年後には、それに近い時代が来ると思いますし、野口先生のおっしゃるような地域の医療格差の是正も必要です。今日の対談を通じ、我々眼科医は、さらに努力を続けるべきだとあらためて感じました。

「アイクリニック東京」院長 北澤世志博

スター・ジャパン


北澤世志博(きたざわ・よしひろ)◎福井大学医学部卒。東京医科歯科大学医学部眼科 非常勤講師、東京医科大学客員講師を経て2019年、医療法人社団豊栄会
「アイクリニック東京」院長に就任。

野口三太朗(のぐち・さんたろう)◎東北大学医学部卒。石巻赤十字病院眼科部長、三栄会ツカザキ病院勤務を経て、2022年、ASUCAアイクリニック 仙台マークワン主任執刀医に就任。専門分野である白内障手術・網膜硝子体手術において、極小切開手術や、難症例に対する手術を数万件以上も経験してきた。

Promoted by スター・ジャパン / text by Akihi ro Ito / photographs by Yuta Fukizuka / edited by Masako Kihara

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眼内コンタクトレンズ「ICL」という選択