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2023.11.23

京都で初開催のカルチャープレナーアワードで、クラウン開発責任者とピアニスト角野隼斗が語り合った“伝統と革新“が紡ぐ新たな価値

今後大きなムーブメントを起こす可能性を秘める、カルチャープレナー(文化起業家)という存在。失われかけている文化資産にあらたな価値を見出し、ビジネスとして再び現代に息づかせようと立ち上がった起業家だ。

Forbes JAPAN本誌9月25日発売号でのカルチャープレナー特集企画からタッグを組んできた京都市は、文化とものづくりの歴史が生み出した数々の文化資産を持つ古都。カルチャープレナーの連携と、そして起こるイノベーションによる新たな経済の循環に期待を寄せている。

そんな京都をカルチャープレナーの聖地にすべく、Forbes JAPANと京都市は「CULTURE-PRENEURS AWARD 2023」の第一回のアワードを共催した。

そしてこの企画にあたり「日本の伝統文化に光を当て、形を変えて新たな価値を想像することはトヨタのクルマづくりに共通する」と共感し、イベントをサポートするのがトヨタのクラウン。2022年に16代目としてモデルチェンジを敢行し、多様性を尊重する社会の変化に対応する4車型をリリースするという大胆な試みに挑戦しているところだ。今回、CULTURE-PRENEURS AWARD 2023は、そんなクラウンの協力のもと、ピアニスト角野隼斗にCROWN特別賞を授与。

角野は28歳の若きピアニスト。クラシック音楽の技法をベースに即興演奏やアレンジを加え、若い世代にクラシックへの扉を開いている。自らのYouTubeチャンネル「Cateen かてぃん」の登録者数は128万人。今年4月からは刺激を求めNYに移住し、世界に活躍の場を広げている。トロフィーを授与された角野は壇上で受賞の喜びを語った。

「このような素晴らしい賞をいただき光栄に嬉しく思います。音楽の世界で伝統を重んじながらもどう革新して挑戦していけるかということを頑張ってやってきました。今回、クラウンという長い歴史を持ち、日々進化し続けるブランドに共感していただけたことは、活動の励みになります。今後も世界を舞台に精進して参ります。ありがとうございました」(角野)

そして特別なトークセッションでは、角野、そしてクラウン開発責任者である清水竜太郎が登壇。Forbes JAPAN編集長の藤吉雅春がモデレーターを努め、「“伝統と革新“が紡ぎ出す新たな価値とはなにか」をテーマに語り合った。

まず藤吉からは清水に対し、特別賞に選ばれた角野にどのような点で共感したのかという問いが投げかけられた。

「私自身が理系出身のエンジニアであり、東京大学で情報工学を学ばれ、一時エンジニアを目指されていた角野さんには個人的に共感する思いがありました。そして、クラウンが大事にしているキーワードが“革新と挑戦“。角野さんの活動は伝統的なクラシックを軸にしながら新しいことに挑戦されており、クラウンが長い歴史のなかで常に革新と挑戦を経てきたスピリットと相通じるものがあります。クラウンは今回海外にも初代クラウン以来の再挑戦を行いますが、日本の伝統文化を世界へ投げかけていくというところで、グローバルに活躍する角野さんの活動にリンクさせていただけるのではという思いがありました」(清水)

清水がいうクラウンのDNAである“革新と挑戦“という言葉は、クラシック音楽というフィールドで伝統と対峙しつづける角野にとっても重要なキーワードだ。

「伝統と挑戦という点においては考えることが本当にたくさんあります。クラシック音楽には400年以上という長い歴史がありますが、長い伝統のなかで時代とともに常に変わっていくものでもあり、積み上がったものがいまに繋がっています。21世紀といういまの時代に生きるぼくらの世代も、クラシック音楽をどう変えていけるのかということを考え、行動していかないと、いつかゆるやかに衰退してしまうのではという気持ちもあります。僕一人ができることはちっぽけかもしれないけれど、いまだからこそできることを考え続けることが、長い伝統のある分野でも必要なのだろうなと感じています」(角野)
左から、モデレーターを努めたForbes JAPAN編集長 藤吉雅春、角野隼斗、そして清水竜太郎。

左から、モデレーターを努めたForbes JAPAN編集長 藤吉雅春、角野隼斗、そして清水竜太郎。

伝統とはその時々の時代のなかで変化しつづけて形作られるもの。クラウンの歴代の開発責任者の声や記録をたどった清水は、代々のクラウンは、当時のユーザーが何を求めていて、どんなクラウンを欲しがっているのかということに常に思いを馳せながら開発を行っていたことを知ったという。そして同時にクラウンとはこういうものであるという細かな定義はなく、あったのは“革新と挑戦“というDNAだけだった。

「伝統や固定概念を変えることって大変なんですよね」と清水。例えば今回のクラウンでは、これまで踏襲してきた駆動方式を見直したり、これまでにないカタチの開発を進めたが、厳しい事を言われることもあったという。そんな清水の発言に角野もうなずく。

「伝統ある世界のなかで新しいことをするというのは何かを変えることですよね。クラウンもきっとそうだったと思うんですが、勇気も必要ですし怖いことだと思います」(角野)

会場に集ったカルチャープレナーたちもまた、日々伝統文化と向き合う中で勇気を出して奮闘している。彼らにとっても共通の認識だったことだろう。

角野とクラウンに共通するもうひとつのポイントは、世界からの評価という点だ。たとえば角野ではショパン国際ピアノコンクールへの出場やパリでのリサイタル、そして世界中から才能が集まるNYでの生活を経験している。世界からさまざまに受ける評価を、角野はどう受け止めているのか。

「自分自身だからこそできることはなにか、ということを強く求められるように感じています。特にNYでは自分だからこそできるというユニークなことがないと埋もれてしまう。アメリカで暮らしていると日本人である自分ということも考えがちですが、結局は国籍よりも自分個人のオリジナリティが大切です。もちろん日本で生まれ育った自分というバックグラウンドもそこに影響すると思いますが」(角野)
会場のステージ横には、クラウンのセダンタイプを展示。来場者も新しいクラウンを興味津々に見ていた。

会場のステージ横には、クラウンのセダンタイプを展示。来場者も新しいクラウンを興味津々に見ていた。

つづけて藤吉は、世界約40の国や地域への展開を予定しているクラウンの世界への挑戦における思いを清水に尋ねる。

「1955年に出させていただいた初代クラウンはアメリカに輸出していた時期がありましたが、お客様に満足いただけるものをお届けできず、すぐに引き上げてしまった苦い思い出があります。当時は日本初の国産乗用車として、日本人の手で、日本の街で、日本の知恵と技術で造ろうということで生まれた初代クラウンでした。そういった伝統を受け継ぐ16代目のクラウンでは、海外でも共感いただき、日本のものづくり、日本のクラウンというものを感じていただき、クラウンを選んでよかったなと思っていただけるように再び海外にチャレンジします。日本で育てていただき、定着させていただいたブランドが海外でも愛されるように頑張っていきたいと考えています」(清水)

クラウンは、そして角野は、世界へ挑戦しながらどのような変革を起こしていくのか。そしてこの日アワード会場に集まったカルチャープレナーたちがどのようなムーブメントを起こしていくのか。Forbes JAPANは、伝統を重んじながら現代に生き、そして新たな価値を創造すべく勇気をもって活動する彼らを引き続き応援していく。

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Promoted by TOYOTA / Photographs by Tsukuru Asada / Text by Tsuzumi Aoyama

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