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大学教育の有効活用と誤った活用法について執筆

DoroshinOleg / Bigstock



ニュージャージー州の高校生、Lanre Badmusはジュニアイヤーに上がる前に、自身のツイッターのアカウントを削除した。さらに、シニアイヤーになるまでにインスタグラムのアカウント設定を非公開にした。
「大学側が僕のプロフィールを見るかもしれないと心配でした。ネット上の発言のせいで入学審査に悪影響があったら困ると思ったのです」とBudmusは話す。彼はひいきのチームが試合に負けるとフェイスブックに怒りのコメントを投稿したり、ビキニ姿のモデルの写真をインスタグラムにアップロードしたりしていたという。

Badmusのように、ネット上の言動が入学審査官に問題視されることを心配する高校生は多い。受験対策企業、Kaplan Test Prepが最近実施した調査によると、こうした不安には根拠がないとは言い切れない。入学審査官の35%が志願者のSNS上の情報を閲覧し、16%がそこで入学審査にマイナスとなる要因を見つけている。

これに呼応してネット上の評判を管理する新しい企業が次々と現れた。企業の多くは社名を「評判(reputation)」にちなんだものにしており、Reputation.comやIntegrity Defenders、BrandYourselfなどがある。

Integrity Defendersの場合、月額59.99ドル(約7,400円)を払えば高校生はSNS上のページを自分のブランディングに使える媒体に変えられる。月額629ドル(約7万7,000円)のプランではグーグルにヒットする不都合なサイト(例えば地元紙に掲載された高校退学に関する記事など)のアドレスを、検索結果の1ページ目から削除できる。ある業界関係者は「死体だって隠すことができる。どんなに悪い過去でも葬ることができるんだよ」と冗談を言っている。

Integrity Defendersの顧客の10%は高校生だ。社長のAlan Assanteによると「些細な犯罪を犯したりして、ネット上の体裁がいいとは言えない学生がいます。私たちはそういったネット上のマイナス情報をきれいに片づける手伝いをしています」という。

ネット上の評判管理サービスは急拡大中だ。2010年に500万ドル(約6億1,400万円)以上の資金をVCから調達して設立されたBrandYourselfは、学生だけでなく転職を意識した社会人にも利用されている。また、IvyWiseという企業は学生のネット上の評判を管理するかわりに、同社のカウンセラーがネット上で共有すべき情報について。学生らにカウンセリングを行う。

「高校生たちに何かを投稿する場合は、おばあちゃんが見ても大丈夫な内容かどうか考えるように、と教えています。また、高校生が赤いプラスチックカップ(アメリカではパーティーなどでビールを入れるのによく使われる)を持っている写真を入学審査官が見たら、飲酒の現場だと思うケースも多いでしょう」(IvyWise社担当者)

アメリカの大学の入学願書The Common Applicationには、学生らが過去の過ちを記入する欄もある。IvyWiseの利用者の一人は同社からのアドバイスで、「試験で不正行為を働いた経験からいかに成長したか」という素晴らしいエッセイを書き、見事に第一志望の大学に合格した。

そうはいっても、入学志望者のネット上の言動をいちいち調べる審査官ばかりではない。
「我々は審査の過程でSNS上の情報を加味することはありません。生徒のフェイスブックのページを覗いたりグーグル検索をするようなことは一切ありません」と話すのは、ミネソタ州の名門私立大学のカールトンカレッジ(Carleton College)で入学審査管を務めるJennifer Hanthoだ。

「はっきり言ってそういうことに割く時間はないのです。膨大な量の願書に目を通さなければならない我々にとって、生徒に関するネット上の情報をわざわざ見に行くというのは、非現実的としか言えません。それに、ネット上の情報が有用だとは思えませんから」と関係者の一人は述べた。

文=マキシン・ホスロー(Forbes)/ 編集=上田裕資

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