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2023.07.28

「クリエイターファースト」で短尺動画業界の頂点を目指すOASIZ 江藤優

2018年にTikTokがApp Storeのアプリダウンロード数で世界一になるなど、短尺動画がZ世代を中心に支持されている。

そんな短尺動画業界において、“バズる”動画制作のトップランカーにいるのがOASIZ(オアシズ)だ。TikTokアカウントの運用やコンサルティング、縦型動画広告の制作を行い、運用アカウントは50以上、総再生数は20億回以上にものぼる。2023年7月25日には約2億円の資金調達の実施も発表した。

CEOの江藤優は「圧倒的クリエイターファースト」を掲げ、トップクリエイターたちと日夜、ハイクオリティな短尺動画の制作に勤しんでいる。彼はいかにして短尺動画と出合い、OASIZを立ち上げたのか。短尺動画の魅力やクリエイターが直面している課題、未来の展望について迫る。

新聞社、テレビ局を経て、なお格別だったByteDanceでの経験

江藤が起業を志す直接的なきっかけとなったのは、TikTokの運営元であるByteDance (バイトダンス)でのインターン。しかし、その前には、新聞社やテレビ局でのインターンも経験している。

「もともとスポーツが好きで、大学ではスポーツマネジメントを学んでいました。教わっていた教授はメジャーリーグの元球団職員で、元新聞記者というキャリアの持ち主だったんです。自分も新聞社で働くことで、同じようにスポーツに関する仕事に就けるのではという甘い気持ちから、インターンを始めました」

新聞社で記事の編集や誌面構成を担当した後、テレビ局でもスポーツ番組のADとして経験を積むことに。「担当したのは、アスリートに密着する30分番組でした。この30分間のために、こんなにもたくさんの人が多くの時間を費やして、緻密なスケジュールのなかで作っているさまを間近で見られて、感銘を受けましたね」

そんな経験をしてもなお、ByteDanceでの経験は格別だったという。

「まさに人生を変えるターニングポイントでした。新聞社やテレビ局にないスピード感があったんです。インターンも社員と同等の裁量権が渡されて、同じ活動をしていて。目標設定では、絶対達成できないようなものを掲げろと言われ、常に限界突破することが求められていました。

アプリの成長に伴い、社内にいろいろな人が入り、多種多様な文化が生まれたのも印象的でしたね。ユニコーン企業として一番の規模だったByteDanceでの経験は、スタートアップの経営にも生きています。また、ByteDanceの業務の中で、さまざまな企業やクリエイターと関わったことにより、“クリエイターがどのような思いで取り組んでいるのか”“企業がなぜSNSをやりたいのか”がわかったのも大きいですね。それらもOASIZの事業に活かせています」

盛り上がる動画市場の中で江藤が感じた「課題」と「起業の決意」

その後、スポーツ系の動画制作やアカウント運用を手がけるなかで、トップクリエイターであるRyuTricks(りゅートリックス)と出会い、OASIZを設立。TikTokなどのショート動画制作で活躍する彼らから見て、現在のTikTokはどう映っているのだろうか。

「今までの動画プラットフォームとアルゴリズムの考えが異なり、簡単に言うとフェアネスなアルゴリズムです。コンテンツが良ければ誰でもバズるチャンスがある。そのため、さまざまなクリエイターが集まっているのだと思います。UIも特徴的で、例えばYouTubeなら興味がある動画を探すためにキーワード検索して、サムネイルを見ながら視聴する動画を能動的に決めますが、TikTokは次々と再生される動画を流し見する受動的なスタイル。この場合、最初の0.5〜2秒で見るか飛ばすか判断されるので、結論から始めるなど、動画の作り方も全然違うんですよ」

短尺動画の魅力は「短い時間でより多くの情報が得られ、飽きにくいこと」。このことがZ世代の動画視聴習慣やその感覚に大きく影響を与えている。

「テレビを見ている世代と違って、Z世代は場所にも時間にも縛られずに情報が得られるようになっています。短尺動画は時間あたりの情報密度も濃いものが多い。情報量に対する感覚が上の世代と大きく異なります」

群雄割拠する短尺動画クリエイターのなかで、トップとそれ以外を分ける要素はどこにあるのか。「シンプルに言えば、仮説検証の多さです。投稿した動画にどのような反応があったかを見て、分析し、次の動画に反映する……これらを繰り返して、どんな動画がバズるかを考えられる人がトップクリエイターですね。誰にでもバズるチャンスはありますが、持続的にバズる方法を知っている人はほんの一握りです」

一方、クリエイターたちが直面している課題もあるという。

「まだまだ社会的地位が低く見られているのか、マネタイズ面で搾取されやすいことが直近の課題です。例えば、YouTuberであれば全体予算の9割を制作費として配分されるような案件でも、TikTokの場合は1割しかもらえないといったケースも見られます。趣味の延長で短尺動画を投稿している人も多く、お金をもらえるだけで喜んでいて、十分な金額を受け取っていないことに気づかないことさえあります」

この課題に対し、最初に取り組んだのはクリエイター事務所や代理店への説得。「いずれクリエイターが搾取されていることに気がついたら、依頼を引き受けなくなるかもしれない。長期的に考えたら、適切な費用をクリエイターに渡すことがメリットになるはず」と率直な意見をぶつけたが、クリエイター事務所や代理店が耳を傾けることはなかった。

現在は「圧倒的クリエイターファースト」の信念のもと、クリエイターへノウハウの共有を行っている。

「クリエイターに十分な費用が渡っていないことは、動画のクオリティが全体予算に見合わないことを意味し、クライアントも損をしている状況です。クリエイターが企業と対等に交渉し、適切な費用が支払われれば、予算に見合った動画が制作できる環境になり、お互いハッピーですよね」 

編集力と知見を武器に作る「バズる動画」

数多くのクリエイターが参入している短尺動画業界において、OASIZの強みはどこにあるのだろうか。

「最近特に感じる強みは、制作力と勝ちパターンを知っていることですね。他の企業にもある強みに聞こえますが、多くの場合、協業しているクリエイターに頼っています。だから、ほとんどは制作チームというより、事務所のようになっているところが多いですね」

他社との違いとして、OASIZはByteDanceに所属していたメンバーと、トップクリエイターという構成で起業している点が挙げられる。

「アルゴリズムやデータがわかっているメンバーと、クリエイティブができるメンバーがそろっており、中国版TikTokのDouyinや海外事例など膨大な動画のリサーチを元にしたトレンドキャッチや、ショート動画に特化した編集力の高さが、他社と異なる点でしょう。バズる方法を持続的[12] に知っていることが強みなのではないかと思います」

リサーチしたトレンドは、社内で共有し、トレンドの賞味期限内に制作する動画に落とし込む。加えて、短い時間でいかに表現するかに重点を置き、ショート動画特有のテンポ感などを意識した編集を行うことで、ユーザーの目に止まるような動画を意図して作ることができるのだという。

短尺動画におけるバズのノウハウに強みをもつOASIZだが、クライアントとは単に発注・受注の関係性にならないように「まずTikTokを見ること」を求めているという。「担当するからには絶対にバズる動画を出したい。しかし、そのためにはクライアントの協力も重要です。なぜなら、いかに良い企画を思いついたとしても、クライアント側に理解がなければ、その企画が通らないので」

OASIZの躍進は、2022年11月に資金調達を受けたことにも表れている。投資家の一人である元サッカー日本代表の本田圭佑も「TikTok のアルゴリズムにかなり詳しく、有名なスポーツチームのアカウント運用などで実績を出している」と評価する。

「本田さんに出資いただき、実際にお会いできた際には頭が真っ白になるくらい感激しましたね。彼になりたいと思うくらい高校生時代から憧れている存在だったので。本田さんのTikTokアカウントのコンサルも任せていただいており、非常に光栄です」

バズは消費されるが、エンゲージメントは消費されない

TikTokや短尺動画は将来どうなっていくのだろうか。「TikTokでいうと、新機能が先駆けて実装され、クリエイターもそれに適応している中国は、日本の5年先に行っている感覚です。その意味では未来の姿が見えているし、僕らはそれに近づいていくだけですね。また、短尺動画でいえば、YouTubeやInstagramも力を入れていますし、インドでも新たなプラットフォームが生まれています。万が一、TikTokがなくなったとしても、短尺動画の需要がなくなることはないでしょう」

さらに、今後生き残るクリエイターについては「最近聞いて良い言葉だなと思ったのは『バズは消費されるが、エンゲージメントは消費されない』です。エンゲージメント、つまりファンとの絆は、消費されないどころか濃くしていくことができる。エンゲージメントを高める方法の一例は、コメント返しを丁寧にすること。有名であったり人気であったりすればするほど、コメントを返されることの価値が高まり、ファンはよりクリエイターを好きになるでしょう。動画制作とは別の能力が問われることとなりますが、コミュニティを生み出せるかどうかが、トップクリエイターとそれ以外の線引きになるのではないでしょうか」

そうした未来の中で、OASIZはどのような立ち位置を目指しているのだろうか。「OASIZに頼んだら何とかしてくれる第一人者としてのポジションを確立したいですね。実力も実績もあって、なおかつクリエイターに憧れられる存在でありたいです」

 最後に、個人としての目標を聞いたところ、江藤ははにかんだ表情を見せながらこう答えた。「メジャーリーグの球団を買うことですね」。

壮大な夢を叶えるために江藤は今日も邁進している。

江藤優◎1998年生まれ。2019年よりByteDance株式会社のインターンとして、クリエイターパートナーシップ部門に従事。100以上のアカウントを担当した後に独立し、現在は200万フォロワーを有するクリエイターとOASIZを創業し、国内外の膨大なリサーチに基づいた制作のもと、企業の継続的なバズと質の高いエンゲージを提供する同社の代表取締役を務める。OASIZは2023年7月25日に約2億円の資金調達の実施を発表した。

Promoted by OASIZ / text by 杉山大祐(ノオト) / photograph by Emi / edit by 水上歩美(ノオト)