航空会社はここ数年、試練が相次いだ。新型コロナウイルス感染症（COVID-19）のパンデミック中には、利用客が激減。2022年末のホリデーシーズン中には、米国を襲った寒波の影響で、サウスウエスト航空が膨大な数のフライトをキャンセルして注目を浴び、米運輸省が調査に乗り出すことになった。
その一方で、航空会社にとって喜ばしいニュースがある。現在、空の旅は安全性が高いのだ。「航空システムは、極めて安全だと言っていい」と話すのは、エアライン・レーティングス・ドットコムの編集長ジェフリー・トーマスだ。
「新型コロナウイルス感染症のパンデミックで、世界中の航空会社には多大な重圧がかかった。運航の大幅な遅れや欠航が相次ぎ、最も忠実で寛容な常連客さえも試されることになった」とトーマスは話す。「安全性という点では、航空会社が目覚ましい働きを見せ、パイロットと客室乗務員が乗務できるよう努めた。また、機体の保守点検を担った整備士たちは、人知れず活躍したヒーローだ。パンデミック中に、新型コロナウイルス感染症に起因する事故は1つも発生しなかった」
エアライン・レーティングス・ドットコムは、今回のランキング決定時にさまざまな要素を考慮した。たとえば、保有する航空機の使用年数、重大なインシデント、死亡者数、航空分野の統括機関や業界団体による評価、安全性への取り組みが業界トップレベルかどうかといったことだ。
「ランキング上位20社はみな、業界屈指の航空会社だ。最先端の安全性とイノベーションを誇っており、率先して新しい機材を導入している」とトーマスは話す。「実際、上位20社における安全性評価での差はほんのわずかなものであり、極めて優れた航空会社ばかりだ」
