カップヌードルをはじめとしたカップ麺は、今や誰もが一度は食べたことのある定番食品となっています。しかし発売当時、カップにお湯を入れ気軽に食べられるカップヌードルは世界初の画期的な食品だったのです。
カップヌードル開発のきっかけは1958年に遡ります。創業者の安藤百福氏がアメリカを視察で訪れた際、現地のバイヤーがチキンラーメンを割砕いて紙コップに入れ、お湯を注いで食べたのを目にしたのです。
それをヒントにどんぶりや箸もない外国でも楽しんでもらえるよう、カップに入ったインスタント麺をフォークで食べるという新商品の開発に着手したといいます。
片手での持ちやすさにこだわったカップの形状をはじめ、製造工程で逆さの麺にカップをかぶせる方法や蓋や麺の揚げ方、使用する具材に至るまでさまざまな工夫が詰め込まれた新商品は、世界で広く通用するよう「カップヌードル」と名付けられ発売されました。
当時袋麺が25円の時代にカップヌードルは100円と高価でしたが、お湯の出る自動販売機を開発したり、若者へのPRのため銀座の歩行者天国での試食販売を実施するなど、独自の販売促進を進めた結果、爆発的に普及したのです。
1973年には、アメリカ進出を果たし、その後も世界へ次々と拠点を設立しました。それぞれの国民が好む味づくりに力を入れることで、今やカップヌードルは世界食となっています。
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