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2022.03.14

ビジネスという手段で、社会課題に向き合う──私はパラレルキャリアで自らの使命を実現する

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近年、社会課題が注目される機会が増えている。

世界的に見ても、貧困や格差、ジェンダー、地球温暖化などに加え、2015年にはSDGs(持続可能な開発目標)が国連で採択されるなど、様々なテーマの社会課題に多くの人が関心を寄せている。

日本で企業がCSR活動に力を注いだり、個人によるボランティアが盛んになったりしていることも、その現れといえよう。

こうした社会課題をビジネスの視点で解決したいという思いで、ある「特殊な」働き方を選んだ女性がいる。大企業の新規事業・サービス開発に特化した支援を行なうデザインコンサルティングスタジオのNEWh(ニュー)で、プロジェクトマネージャーを務める岡本あかねだ。

岡本は、学生時代からボランティア活動に参加し、大学卒業後はNPO法人でキャリアをスタートした。当時からソーシャルデザインには関心があったというが、やがてビジネス視点を持つことの重要性に気づいていく。

彼女がその考えに至った経緯について、そしてなぜ現状の働き方を選択したのか、胸の内を聞いた。

社会課題を“根本から解決”したい──ソーシャルデザインを行なうNPOへ


「子どもたちと遊ぶのは楽しそう」

2010年、当時大学生だった岡本は、そんなちょっとした思い付きで、近所の子育て支援施設のボランティアをはじめた。大学で社会教育を学んでいた岡本にとって、ボランティアは遠い世界の話ではなかったが、これといった問題意識があったわけではないと述懐する。

しかしその施設で岡本は、子どもを持つ母親が職員に悩みを相談する姿に直面する。出産のために休職したが、子どもを預ける場所がなく、復職できない──。

「待機児童が問題になっていることはニュースで知っていましたが、あくまで他人事でした。はじめて問題の深刻さに触れて、こういう課題を解決していかないと、いずれ自分も直面する可能性があると実感したんです」

これを機に岡本の中に、社会に対して自分がアクションを起こすという意識が生まれる。翌2011年に起きた東日本大震災では、復興支援団体の学生スタッフとして活動。土台はさらに強固なものとなっていく。

2013年、就職活動の時期を迎えていた岡本は、SNSなどで情報収集をするうちに知ったNPO法人(当時は一般社団法人)がインターンを募集しているという情報を掴み、活動に参加。ここで、社会に対して具体的にどのようなアクションを起こせばいいか、ヒントを得る。ソーシャルデザインだ。

「目の前の課題を解決することは、とても重要です。しかし、その背景にある社会の構造や仕組みを変えることで、より根本的な課題解決につながるはず。そんなことを考えていたとき、チームに出会いました。そこがデザインによって課題の本質を捉え、共感の力で解決に乗り出していることを知り、大学卒業後もコアメンバーとして働くことを決めました」

NPO法人の5年間で、岡本は様々なソーシャルデザインの案件を担当し、その手法を学んだ。一定の成果は挙げたものの、限界も感じたという。

「不動産デベロッパーとのお仕事で、マンションのコミュニティ活性化を促すデザインツールをつくるプロジェクトを担当したことがあります。住民の行動調査やデザインワークショップを経て、プロトタイプの実証実験も上手くいきました。でも、私たちに依頼されていたのはそこまで。それ以上の展開ができず、歯がゆい思いをしました。

もしそこで課題解決にとどまらず、不動産会社の収益にもつながるような提案ができていたら、必要としている人にもっとデザインを届けられたかもしれない。当時はそのモヤモヤ感を上手く言語化できませんでしたが、さまざまな地域・テーマのソーシャルデザインプロジェクトに携わるなかで、徐々に課題意識が明確になっていきました」

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収益性なくして持続性なし。“ビジネス視点を培うため”、事業創出を支援


収益性は、事業に持続性を持たせる要因の一つだ。そこには当然、ビジネス的な視点が必要になる。しかし当時、岡本が身を置いていたチームは、行政や大学、NPOからの相談が中心。市場原理の中で収益を上げ、事業をグロースさせていくことを求められる仕事は多くなかった。

「事業に持続性を持たせるためには、良いアウトプットをつくるだけでなく、収益性を実現するマーケティングやセールスについても考えたい。でも、これって普通の企業がやっていることなんじゃないかって気づいたんです。企業に属してみて、ソーシャルデザインにビジネス視点を掛け合わせることが、社会実装につながると思いました」

こうした考えから岡本は2018年、企業の新規事業創出支援を行なうデザインコンサルティングファームのWHITEに入社。職種はプロジェクトマネージャーだ。

NPO時代、自身のスキルに限界があることを痛感していた岡本は、WHITEでビジネス側のロジックやノウハウを吸収しながら、新規事業・サービスの開発支援に携わる。

「私がこれまでやってきたボランティアやNPOの活動は、困っている人の課題が出発点となるニーズ発想でした。一方で、WHITEで担当した企業の新規事業は、強みを生かしたシーズ発想のものも多い。違う視点からプロジェクトを見ることができたのは、良い経験になったと思います」

そして、岡本にとってさらに大きかったのは、企業の新規事業創出支援だけでなく、WHITEの自社事業であるクラウド型事業開発支援ツールの開発を担当したことだ。

「自社で事業開発をする側の気持ちや事情が理解できた点は、有意義でした。プロジェクトマネージャーとしても、一本立ちできたという実感もありました」

岡本は、WHITEでビジネスパーソンとして3年ほど経験や実績を積みながら成長を遂げていったが、次の課題意識が芽生えていた。

新規事業を見届けたい。責任を持ち、“ニーズ発想”で課題に寄り添いたい


企業の新規事業を実現するにあたって大きなハードルとなるのは、他でもない企業内での上申だ。上申が通れば新事業として社会実装されるわけだが、通らなかったプロジェクトは、日の目を見ないまま終了する。

岡本が引っかかっていたのはこの点だ。

「上申を通らない案件があること自体は仕方ないのですが、却下理由を知らされないケースが多くて。それが残念でした。クライアントの“伴走者”として、担当案件を最後まで見届けたい。そしてもっと自分自身でも裁量を持ち、取り組める仕事をしてみたいという思いが強くなっていきました」

岡本がそんな気持ちに向き合っていた2021年1月、WHITEの代表だった神谷憲司は、大企業の新規事業支援をより一層進めていくため、デザインコンサルティング会社のNEWhを設立する。

WHITEからの流れでNEWhに参加することになった岡本は、代表の神谷に大胆な交渉をする。それは、NEWhの仕事と個人の仕事、自分の時間を半々で使いたいというものだった。

「NEWhでできること、クライアントの伴走者として関わる仕事から学べることはまだまだたくさんありますが、自分が意思決定者に近い立場で関われる仕事、そしてニーズ発想で特定の誰かの課題に寄り添う仕事もしたい。その思いがどうしても捨てきれませんでした」

通常の企業なら、このような要望はまず通らないだろう。しかし、NEWhでは違った。代表の神谷は、メンバー各自がマイミッションを持つことを求めている。岡本のマイミッション、思いの強さを理解した神谷は、この特殊な働き方に許可を出したのだ。

岡本は週3日、プロジェクトマネージャーとしてNEWhに勤務。フルコミットの他のメンバーと比べると担当できる案件数は少ないが、その分、営業・広報・ブランディングなどの担当を買って出るなどして、貢献している。

「私の職種はプロジェクトマネージャーですが、課題を仕組みや構造から解決したいという考えは、NPO時代から変わっていません。NEWhは、大企業の新規事業創出支援を通して社会を変えていくことを目指しているので、その一員としてできることをしたいと思っています」

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“社会課題とビジネスの橋渡し”で、困っている人に必要な活動を届ける


岡本は、NEWhに勤務していない時間で、ローカル・ソーシャル・サステナビリティの領域に特化した採用支援事業や、ソーシャルビジネスにまつわるラーニングコミュニティの運営などに参画している。

自らこのような働き方を選んだ岡本は、自分の現在地についてどう感じているのだろうか。

「社会課題からスタートして、ビジネスについても経験を積んだことで、今のような個人活動ができるようになっています。

最初のうちは、NEWhの仕事と個人の活動をどう両立するかに目が向いていましたが、今は社外で得たものをどうやってNEWhに還元できるかを模索しています。そうすることで、私が個人で活動することを理解してくれているNEWhへの恩返しになるかなと」

最後に、今後について話を向けてみた。

「私は長期的なビジョンを描くタイプではありませんが、有限の人生の中で取り組むべきことは何だろうと、つねに自問しています。その過程で見つけたマイミッションが、デザインの力で社会課題の解決とビジネスとの橋渡しをすること。

こうした役割を担える人材は、まだまだ少ないのが現状です。この領域を極めて、課題を抱える人に必要な活動を届けられる存在になりたいと考えています」

岡本がマイミッションを極めたとき、社会を変えるどのような事業が生まれるのだろうか。きっとその先には、多くの人の笑顔が待っているに違いない。

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Promoted by NEWh | text by Manabu Yamaguchi | photographs by Shunichi Oda | edit by Mayumi Okashiwa

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