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2021.04.23 16:00

マクアケ代表取締役社長・中山亮太郎が語る、LEXUS UX300eに宿るレクサスの哲学

“アタラシイものや体験の応援購入サービス”「Makuake」を提供するマクアケ。代表取締役社長の中山亮太郎のルーティンは、集中力のスイッチを入れるために都心のオフィスを飛び出し、遠方のサウナへと出かけること。レクサス初の電気自動車UX300eを駆り出して、西へと向かった。


「生まれるべきものが生まれ 広がるべきものが広がり 残るべきものが残る世界の実現」。

Makuakeが目指すビジョンを、代表取締役社長の中山亮太郎はそのように話す。

2013年5月、サイバーエージェント内のベンチャー企業として設立。17年に社名をマクアケに変更。19年には東証マザーズに上場を果たした。

Makuakeは、5億円以上を集めたポータブル電源のプロジェクトをはじめ、時計、ファッション、飲食店、日本酒、映画などさまざまなジャンルを手がける日本最大級の新商品が集まるサービスに成長した。 

創業から約6年で上場とすべてが順風満帆にも思えるが、その裏では幾度も経営の危機に陥っていたという。そんなときに知人からの勧めで通い始めたのがサウナだった。 

「よくサウナの中で考えごとをするのかと聞かれるのですが、サウナの中ではまったくしません。最近“整う”という言葉を耳にすることがあると思いますが、サウナ〜水風呂〜外気浴を3度か4度繰り返したあとに訪れる整った状態は、ものすごく集中力が高まる。脳の回転数が上がって、クリエイティブなことを考えるに適したゴールデンタイムがやってくるんです。サウナを出た直後にリラクゼーションルームなどで、次の経営戦略やサービスのブラッシュアップ案、各部門に確認したいこと、などをスマホのメモ帳に向かってひたすら書く。気がついたら3、4時間が経っていて大量のメモが積み上がっているなんてこともざらです。そのくらい深くて長い集中力が続く。サウナが集中力のスイッチを入れるためのルーティンになっています」


LEXUS UX300eに乗り込む中山亮太郎 マクアケ代表取締役社長。


UX300eで都会を離れ郊外のサウナへ。中山にとってサウナは集中力のスイッチを入れるルーティンでもある。

実はMakuakeのビジネスが軌道に乗るまでには4年の歳月を要した。初めて黒字化になったのは2017年のこと。そこには1つの転機があったという。

「クラウドファンディングという言葉のとおり、当初は資金集めの場というところに軸足を置いて事業をスタートしました。もともとベンチャーキャピタルの事業をやっていたこともあって、資金調達ができれば課題はすべて解決できると思い込んでいたのですが、いろんなものづくりの会社と向き合っていくなかで、そうではないことに気づきました」

中山はいま自らの行動指針として、現地現物主義を掲げている。それを実践したことで違うキーワードが見えてきたと話す。

「地方のものづくりの工場などにも実際に足を運び、現物をみて、触れて、どういうニーズがあるのか、何が課題なのか、生の“0次情報”を聞いてサービスに取り入れています。そうしたなかでマーケティングだったり、受注生産、在庫リスクの軽減、顧客獲得といったキーワードが見えてきた。量産や在庫ってインターネットの会社にはない概念で、そういったところにデジタルテクノロジーを活用したサービスはほとんどない。新商品を売り出すためには在庫を用意する必要があり、知ってもらうためには莫大な広告予算やマーケティングコストがかかる。中小企業やスタートアップはもちろん大企業でも新商品を出すということはものすごくリスクが高いのに、ここにデジタルの活用がまったくされていない。

Makuakeが、在庫をもつ前に顧客を獲得できる、大きなコストをかけなくてもターゲットにリーチできる、そういう手段になればいいんだと。サービスの概念をピボットしたタイミングで日本中のものづくりの会社から使ってもらえるようになったんです」

いつもは膨大な数のミーティングなどに追われ、ゆっくりと考える時間はなかなか取れない。ときに忙しい合間をぬって、神奈川や栃木、山梨、静岡など遠方のサウナへと出かける。求めるのは海や山など景色のいいリラクゼーション施設があること。自ずと交通手段はクルマになる。この日はレクサス初の電気自動車UX300eのステアリングを握って、大磯にあるお気に入りのサウナを目指した。中山はこれまでにも電気自動車をドライブした経験があるという。


UX300eを駆り“ドライビングプレジャーを追求したEV”を体感した中山。レクサスの哲学に大いに共鳴したという。

「UX300eは、EVであってもこれまでの自動車が培ってきたよさがしっかりとある。さまざまなスイッチがステアリングに集約されていて、慣れれば前方から目を離すことなく操作できるのも使い勝手がよくていい。そして、アクセルを踏み込んだとき、アクセルを離したときのフィーリング、ステアリングの安定感、そういうものがとても自然なんですね」

左手前にあるダイヤルでドライブモードをスポーツに切り替えて、アクセルペダルにぐっと力をこめた。

「おぉ〜すごい加速ですね。こうした操作に対してタイムラグのないところがEVのよさですよね。それに速度が上がるのに応じてスピーカーからデジタル音が増幅して聞こえるのも面白い。人間の五感に訴えるチューニングですね。相当にものづくりにこだわっているんだなということが伝わってきます。オーセンティックな未来というものを感じましたね」

中山はレクサスと少なからず縁がある。かつて父親がSC430を所有していたという。それを大事に扱う父の姿に共感を覚え、日本発のラグジュアリーブランドというものにシンパシーを抱くようになったという。

「レクサスは、宣伝という意味ではなくて、ブランディング、価値感の発信をしっかりとされるメーカーだなと感じています。日本が培ってきたものづくりや伝統的なものを取り入れながら、その一方で未来をつくっていくテクノロジーをひけらかすわけでなく、まるで息を吸うかのように自然に取り入れている。その気になればものすごい電気自動車をつくる技術もあるのに、いまと未来をきちんと調和させた暮らしに適したモビリティを心地よくつくっていく、という姿勢に共感を覚えます。レクサスはグローバルで展開する人気ブランドだと思いますが、日本にいるからこそ日本語でダイレクトにその価値観を感じることができている。そういう意味では得をしているのかなと。ものづくりに対する哲学であったり、ブランドストーリーがあるのはもちろんなんですけど、それがしっかりとユーザーに伝わらなければ意味がないわけで、数あるラグジュアリーブランドの中でもコミュニケーションのうまさは突出しているようにも感じています」

レクサスはいま、2025年までに世界各国や地域のニーズに応じて10以上のEV、PHV、HV等の電動車を含む、約20車種を新型や改良モデルを投入する電動化ビジョン「Lexus Electrified」を掲げており、UX300eは、そのドアオープナーとなるEVモデルだ。中山はいまの電動化の波をどのように捉えているのか。

「かつてクルマや時計などステータスの象徴になっていたものが、多様な価値観が認められるようになってきて、変容してきていると思うんです。自己顕示欲で選んでいたものが、地球に対して少しでも環境負荷を減らしていきたいという感覚で選ばれるようにもなってきた。サスティナブルファッションであったり、以前は日本では受け入れられないのではと言われていたものが注目されるようになり、急激にその価値観は変わってきています。上場して機関投資家の皆さんとお会いする機会が増えたのですが、よく言われるのがESG(環境・社会・ガバナンス)に対する意識。ESGへのコンシャスが高い会社にしか投資をしないと言われます。それは機関投資家に対して投資している人たちもそういう価値観にどんどん変わってきていて、お金も環境への配慮が行き届いたものへと流れていく傾向が強くなってきた。地球に優しいという価値観が当たり前なものになってきています。電動車は、まだ選択肢が少なくインフラの問題もありますが、UX300eのような完成度の高いEVに乗ってみると、それらが整えば一気に増えていくだろうなと感じます」



最後に中山はこれからの展望についてこう語った。

「Makuakeによって、消費者向けの自社商品がない下請けのメーカーなどがリスクを回避しつつ、自社ブランドの新商品を生産できるような環境をつくることができました。これによって、日本が本来もっていたポテンシャルを少しは引き出せているかなと。やりたかった方向に進めているなという実感はあります。量産する前にお披露目して売る、未来に届くものを先に買ってもらう、我々はこれを0次流通と呼んでいますが、海外の投資家と話していても、これはとてもユニークな考えでここにフォーカスした会社は海外にもほとんどない。コンシューマーはもちろんバイヤーにも見てもらえる最大のプラットフォームになっていければと考えています。新商品における流通革命を起こし、日本から国境を超えて世界中に広めていける場になりたい。そして、いつかはMakuakeをレクサスのようなグローバルブランドに育てていきたいですね」


スマートフォンアプリ「LEXUS smartG-Link」をインストールすれば、クルマから離れていても充電状況を確認できる「リモート充電・充電管理機能」や乗車前にエアコンを稼働し車内を任意の温度に設定できる「リモートエアコン機能」、近くの充電スポットが見つかる「充電ステーション表示機能」の使用が可能。


車両右側には普通充電ポート、左側には急速充電ポートが設置されている。付属の普通充電ケーブルによる満充電への所要時間は約14時間。CHAdeMO規格に準拠した50kW急速充電器なら約50分で75%まで、約80分で満充電に。希望時間に充電開始や完了ができるタイマー充電も可能。


【クルマのデータ】

LEXUS UX300e “version L” 2WD (FF)

レクサスブランド初の市販電気自動車。2020年度は135台を限定販売。2021年4月より通常販売を開始している。全長4495mm×全幅1840mm×全高1540mm。フロントにモーターを搭載し、最高出力203PS、最大トルク300N・mを発揮。54.4kWhのリチウムイオンバッテリーを床下に配置し、一充電走行距離367km(WLTCモード)/408km(JC08モード)を実現する。メーカー希望車両本体価格635万円

LEXUS UX300e
https://lexus.jp/models/ux300e/


なかやま・りょうたろう◎慶応義塾大学卒業。2006年にサイバーエージェント入社。ベトナムにベンチャーキャピタリストして赴任、現地のネット系スタートアップへの投資を実行。13年に帰国後、マクアケを設立、代表取締役社長に就任。

Promoted by LEXUS 文=藤野太一 写真=岡村昌宏 編集=高城昭夫