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2021.03.22

クリエイターと共に歩む「rooms」が新たに提示する価値観と進化するプラットフォーム

ネットでの情報収集が当たり前の時代、Googleで検索してもどれを選ぶべきか分からず、InstagramやTwitterなどSNSで目ぼしい投稿を検索する人も多いだろう。莫大に膨れ上がった情報の中、自分の望むものにたどり着く難易度はますます上がっているように見える。

そんな時代にこそ求められるのが「目利き」の存在だ。玉石混交の情報の中から光るものを見つけ出し、その人にふさわしいものを提供する。無数の選択肢から、その人の暮らしを豊かにするものを提案する──。


「生活必需品というと、生きていくために最低限必要なものと思われるけど、人として暮らしていく中で、クローゼットの服を眺めるだけで『いいな』と感じたり、手元の指輪を見て『キレイだな』と思ったり……。誰に会うわけでなくても幸せを感じられる。それもまた、人間が人間らしくあるために必要なものではないかと思うんです」

そう話すのは、アッシュ・ぺー・フランス創業者、rooms代表の村松孝尚だ。

カルチャー誌の編集者を経て、1984年、東京・原宿にセレクトショップ「Lamp」をオープン。翌1985年に設立したアッシュ・ぺー・フランスではファッションをはじめ、インテリア、アートなど生活と文化にかかわる事業を多岐に渡り展開。

2000年にスタートした合同展示会「rooms」では、いち早くエシカル、ローカルといった価値観を提示し、今となっては当たり前となった「モノからコトへ」価値を見いだす消費者たちのニーズを掬い上げてきた。

トレンドの萌芽を見逃さず、消費者の深層心理を汲み取るその独自の目利き力を、村松はこう表現する。

「見つけ出すというより、『出会う』んです。確かな目を持った人に。僕はその人たちの声に従ってきただけ。だから目利きというより『鼻利き』かもしれない」

日本からシャネルやエルメスが生まれてもおかしくない


アッシュ・ぺー・フランスがこれまで日本に紹介してきたのは、シルバーのリングにメッセージを象った「SERGE THORAVAL(セルジュ・トラヴァル)」やガラス玉を花器に見立てたリングなど草花をモチーフとする「Stefano Poletti(ステファノ・ポレッティ)」といった、既存の価値観を揺るがす独自の世界観を持ったブランド。

金やダイヤモンドなど、スペック重視の物質的な価値ではなく、「クリエイション」によって新たな価値を生み出しているものばかりだ。


アッシュ・ぺー・フランス創業者/rooms代表 村松孝尚

「ステファノは自身のブランドを手がけながら、ラグジュアリーブランドに起用されたこともある。『クリエイション』にはそれだけの価値があるんです。

そうした価値を作りだす誰もが、クリエイターなのです。それはデザイナーだけではなく、企業やプロジェクトなどの組織体においても同様に、です。僕らはそれがまだ土に埋もれているとき、そっと掘りだして、その世界観と想いを伝える。ショップも展示会も、それを伝えるメディアの一つなんです」(村松)

2000年、クリエイションを発信する場としてショールームの一角でスタートしたroomsは、これまで述べ1万組以上のクリエイター、ブランド、企業、自治体などが出展し、年を追うごとにスケールアップしてきた。

e.m.(イーエム)」や「CLOUDY(クラウディー)」「carmine(カーマイン)」など、roomsを足がかりに飛躍したブランドも数多い。

ファッションやアート、パフォーマンス、飲食などさまざまなジャンルを横断し、主に日本国内の中小規模のブランドやクリエイターを紹介し続けてきたroomsだが、2010年代に入ると、エシカルエリアのディレクター坂口真生が牽引してきたエシカル、また、ローカルやダイバーシティなど社会課題に目を向け、新たな概念を提示してきた。

たとえば東日本大震災を機に立ち上げた、地場産業の活性化とその情報発信を支援するプロジェクト「rooms地場産」もその一つだ。


rooms ディレクター 石塚杏梨

「日本から、エルメスやシャネルのようなブランドが生まれてもおかしくないんです。実際、エルメスのスカーフに京都の染色技法が採用されたり、世界のトップブランドがコレクションに日本のテキスタイルを使用したりもしている。

日本のメーカーでしか作ることのできない素材は世界的にも人気ですが、ブランドとの契約で、協業を公にできないことが多い。このような現実があるなら、差し出がましいかもしれないけど私たちが発信のお手伝いをして、日本のものづくりの活性化に少しでも寄与することができたら、と考えたんです」

そう語るのは、roomsディレクターの石塚杏梨。2012年にプロジェクトを立ち上げ、1000社以上の事業者を国内外に紹介してきた。石塚氏が語るように、日本の伝統工芸産業はバブル崩壊以降、産業構造の変化や国内需要の低下、後継者不足などさまざまな要因で市場規模が縮小し続けてきた。

そこには、生産と卸売の分業体制が成り立たなくなり、行き先を見失った職人たちの苦難があった。

「長年下請け構造の中で卸業者に商品企画や販売を任せていたため、自分たちがつくったものがいくらで売られ、誰に買われているのか、適切な価格設定すらわからない方々もいらっしゃいました。真摯にものづくりを突き詰めてきたからこそ素晴らしい作品が生まれているのに、営業は得意じゃない。そういった方々をroomsのコミュニティとつなぐことで、新たな可能性が見えてきたんです」

roomsに集うのは、創造的で独創的なキュレーションを信頼し、「ここに来れば何かと出会える」と確信する人々だ。

バイヤーは新しい才能と出会い、クリエイターは新たなビジネスの機会を掴む。クリエイター同士や、クリエイターと企業・自治体が出会い、更なるものづくりにつながることもある。

クリエイションに共感し、その力を信じる人々がつながり、コミュニティとして機能している。だが、roomsがあえてクリエイターに対して、口を出さない領域もある。それは商品開発やデザインなど、ものづくりの根幹にかかわることだ。


2020年2月に国立代々木競技場 第一体育館にて開催された「rooms40」

「私たちには、クリエイターが『これだ』と考える価値観を信じてそのまま取り入れる精神があります。彼らには彼らの理由があって、それをつくっているわけですから、私たちがあれこれ口を出すべきではありません。その代わり、その世界観を伝える表現方法をあらゆる角度から考えますし、適切な価格設定やブランディングにはアドバイスします。

ゲストにバイヤー、PR担当や売上好調なメーカーを招いて、『rooms ACADEMY』という勉強会も定期的に行っています。パンデミックでさまざまな常識が変わるということは、新たな需要が生まれるとも言える。私たちが身を置く業界を活性化するために、いますぐにでも使えるノウハウをシェアしています。

展示会に出展するだけなのに、ここまでやるのか……と思われるかもしれないけど、出ていただくからにはやはり成功してほしい。だからどんな相談にも応じますし、クリエイターの力になりたいんです」(石塚)

多くの見本市や展示会では、ブースごとに各企業がこぞって新製品新技術をプレゼンすることが一般的だが、roomsでは、世界観や、製品の背景やストーリーをどう表現するか、ということに重きを置く。

それが、個性を発揮する“らしさ”に繋がり、他社製品との差別化に繋がると考えているからだ。

試練のときほど求められる「クリエイション」の力


年2回、国立代々木第一体育館や新宿住友ビル三角広場などを会場に開催されてきたroomsは、SNSの隆盛と比例するように、さまざまなクリエイターの世界観とリアルに触れ合える「体験の場」としてますますその存在感を増してきた。

NTTドコモによる、ネットへの安易な投稿への警告を促す『デジタルタトゥー』をテーマにしたインスタレーションの実施や、環境省によるプラスチックとの賢い付き合い方を広める『プラスチック・スマート』事業など、大企業や官公庁もルームスが提案するクリエイションの力とコラボレーションして情報発信を行っている。

2017年からは業界関係者だけでなく一般客にも門戸を開き、新たな出会いを創出することとなった。SNSで「#rooms_tokyo」をたどれば、その熱量が伝わるだろう。

だが2020年、多くの人々がそうだったように、roomsも大きな岐路に立たされた。リアルイベントの規模縮小を余儀なくされたのだ。

「これまでroomsは『東京からその才能を世界に発信する』ことを意識してきましたが、コロナ禍となり、果たしてこれまでのやり方がベストなのか。いま一度自分たちの存在意義は何かと、突き詰める時間をいただきました。

その結果、改めて見いだしたのは、roomsは、ものの誕生からマーケットでの成長までクリエイターに寄り添うプラットフォームであること。クリエイターやバイヤー、コレクターがコミュニティとなり、オンラインとリアル含めてさまざまな人が『出会う』場である、ということでした」(石塚)


「米澤ほうき工房」など、会場では日本全国の職人たちと出会うことができる場も提供された

2020年9月から3カ月間「rooms ONLINE TRADESHOW」を開催し120ブランドが出展。約3000人の業界関係者がユーザー登録し、商談につなげた。

バイヤー対象のアンケートでは、全体の約9割、特に地方の小売店のバイヤーがオンライン展示会にポジティブな反応を示した。海外からの問い合わせに繋がったケースもあったという。

2021年3月1日からは、国内の業界初となる年中無休のオンラインショールーム「rooms ONLINE SHOWROOM」をスタートした。

「発注する前に実物サンプルのチェックはしたい」というアンケートの声から、3月30日から4月15日まで、東京・青山にて「サンプル発表会」を開催、オンラインとオフラインをシームレスにつなげるOMOイベント「rooms SHOWROOM」も形になった。

また、6月には阪急うめだ本店との共催で、rooms初となる出張イベント「rooms JOURNEY」を、秋にはオンラインストア「rooms DEPARTMENT STORE」の開設など、新たな試みを続々と予定している。

「これまでリアルな場を追求してきましたが、オンラインに目が向いたことで、可能性は世界に広がった。オンラインにはたくさんの情報が集まっていますが、私たちroomsチームには『伝え手』がたくさんいることが強み。そこには『伝えたい』という熱量がありますし、伝えるだけでなく、クリエイターと企業、そしてお客様を丁寧につなぐことができる。こんな時代だからこそ、私たちが力になれることはあると考えています」(石塚)


roomsには、地域産品や伝統工芸も数多く出展

村松氏もまた、その言葉を継ぐ。

「試練のときほど、クリエイションの重要性はますます高まってきます。不安の中でも力をくれる作品を、人々は求めている。パンデミックの後にはルネサンスが訪れる。人類の歴史がそれを示してくれているんです。だからクリエイターには自分の力を信じて作品をつくり続けてほしいですし、僕らはその光を見逃さず、新たに出会えることを確信しています」

roomsが貫いてきたのは、企業やブランドの表現者企画者を含めた、クリエイターの生み出す、クリエイションの力を信じるその姿勢なのかもしれない。

最後に、そもそもその「クリエイション」とは何なのか。村松氏に尋ねてみた。

「かつて、食べるものもままならなかった頃は、ジャガイモのことだったかもしれない。けれども日々の暮らしが満たされ、何気なく食べるものを美味しいと感じられるようになれば、それをもっと美味しく食べられるような器が欲しくなる。その“器”がつまり、クリエイションなんです。クリエイションの形は、時代時代で変わっていく。次なるクリエイションをつくるのが、彼らクリエイターなんです」




rooms ONLINE SHOWROOM
会期 : 2021年3月1日 (月) 〜5月31日 (月)
出展ブランド数 :100(予定)
公式サイト:https://www.roomsroom.com/showroom

Promoted by rooms 文=大矢幸世 写真=小田駿一

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