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北海道大学ユニバーシティプロフェッサーの喜田 宏(左)と銀座メディカルクラブの林屋克三郎(右)。撮影協力:銀座メディカルクラブ 掛け軸:伊藤若冲『布袋図』

新型コロナウイルスの感染拡大で、健康や医療に向き合う機会が増えている。世界保健機関(WHO)緊急委員会のメンバーである北海道大学ユニバーシティプロフェッサーの喜田宏と、「本物の医療」を求めるビジネスパーソンの思いに応える銀座メディカルクラブの林屋克三郎が、これからの医療や健康維持のあり方を語る。


究極の医療とは何か


林屋克三郎(以下、林屋):喜田先生はWHO緊急委員会で唯一の日本人として、新型コロナ対策に取り組んでおられます。感染症の専門家として、新型コロナをどうとらえていますか。

喜田宏(以下、喜田):今回のパンデミックは、自然界に由来する微生物を病原とし、人間にも動物にも感染する「人獣共通感染症」です。重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)なども人獣共通感染症ですが、今回のウイルスは従来のものに比べて異質です。

林屋:どのような点が違うのですか。

喜田:通常、動物から人に感染してすぐの微生物は体内であまり増殖しません。伝播性は高くても、病原性はさほど高くないのです。ところが、このウイルスは感染者が確認された当初からアミノ酸の配列が異常で強い病原性を持っていました。ひょっとすると、中国で最初に報告されるより以前に人に感染し、受け継がれてきた可能性があります。

林屋:解明すべき謎が多いですね。

喜田:一般にウイルス株は同じウイルスの集まりだと思っている人が多いですが、実は変異ウイルスだらけです。ウイルスごとに薬を開発するのには、物理的にも時間的にも限界があります。原因ウイルスが違っても、同じ症状が出るものには1つの薬で治療できるようにすべきです。そこで私たちはいま、ユニバーサル治療薬の開発に取り組んでいます。

林屋:近年は新たな感染症が次々に現れていますが、理由は何でしょうか。

喜田:地球環境が激変している点が挙げられます。野生動物の生態系が崩れてウイルスが境界線を越えて家畜や人に近づきやすくなり、新たな感染症の多発を招いているのです。人口が爆発的に増加していることも要因のひとつでしょう。


新型コロナウイルスについて語る喜田 宏(撮影協力:銀座エスコフィエ)

林屋:新興ウイルスが現れるたびに対策を講じていては、感染拡大のスピードに追いつくのは至難の技ですね。

喜田:おっしゃるとおりです。人獣共通感染症は根絶できませんし、この先どんなウイルスが出てくるかもわかりません。被害を最小限にとどめるには、先回りするしかないと私は考えています。野生動物をかたっぱしから調べ、新たな感染症を起こしうる病原体を見つけ出し、データベースに蓄積して世界で共有するのです。そうすれば、万が一これらのウイルスに感染した人が出てきても、ワクチンや治療薬の開発を迅速に進めることができます。

林屋:2005年に北海道大学に創設された、人獣共通感染症リサーチセンターでの取り組みがまさにそうですね。

喜田:私はこれを「先回り作戦」と呼んでいます。林屋さんが手がけておられる銀座メディカルクラブも、会員の病気を先回りして見つけ出したり、未病のときから対策を講じたりする点で同じだと思います。

林屋:2人に1人ががんを患うとされる時代に、健康を維持するにはそれしか方法はないと考えています。銀座メディカルクラブは本物の医療を求める人たちの会員制医療クラブです。入会すると、各提携医療機関で徹底したがん検診を受けることができます。がん細胞は発症するまでに約5年から15年かかるといわれていますが、私たちのクラブではスーパードクターによる徹底した検査を通じて超早期にがん細胞を見つけることを目指しています。病気が発症する前に芽を摘むことで、健康寿命を延ばすのです。

喜田:検診は、本当に実力のある医師に診てもらうことが重要です。

林屋:おっしゃる通りです。私たちは、臨床経験が圧倒的に多く、世界最高水準の医療技術を導入している「スーパードクター」42人(2020年8月現在)に最短期間で診療を依頼できる体制を整えています。もしも病気が見つかった場合には、ネットワークを通じて的確な治療へとご案内します。


医療へ投資することの重要性を語る林屋克三郎(撮影協力:銀座エスコフィエ)

喜田:健康が損なわれる前に対策を講じるのは、究極の医療だと思います。しかし、人はつい健康への投資を後回しにしてしまいがちです。

林屋:人間の体は自動車に例えられます。一般的に、自動車は走行距離が10万kmに達すると、タイミングベルトが切れるといわれています。そうなる前にベルトを交換すれば、部品の交換費用だけで済みます。人間の体も同じで、大病になる前に徹底した検査を定期的に行うべきです。

喜田:痛みを味わって初めて、健康のありがたみに気づく人は多いと思います。新型コロナウイルスの感染拡大も、健康の維持が自分のみならず周囲にとっても大切だということにあらためて気づく機会になるのかもしれません。


喜田 宏◎北海道大学ユニバーシティプロフェッサー。日本学士院会員。文化功労者。WHO指定人獣共通感染症対策研究協力センター長。インフルエンザなどの人獣共通感染症の予防と制圧に向け人類社会に貢献している。

林屋 克三郎◎銀座メディカルクラブ代表取締役。慶応義塾大学を卒業後、三菱銀行、議員秘書を経て独立。2013年、最善の治療法と最高の医師を提供する銀座メディカルクラブを設立。先端医療の普及に努めている。


銀座メディカルクラブ
https://www.ginzamedicalclub.com/

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