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2019.10.30

ハートドリブンな「アカツキ」がスポーツに投資する理由

アカツキが手がける「Heart Driven Fund」の責任者を務める石倉壱彦氏。アカツキ本社内に常設されているフィットネスルームで話を聞いた

サッカー日本代表経験者のMF小林祐希(ワースラント=ベフェレン)、MF中島翔哉(ポルト)、DF安西幸輝(ポルティモネンセ)、DF畠中槙之輔(横浜F・マリノス)には共通点がある。彼らは、選手育成に定評のあるJリーグ 東京ヴェルディのユースからトップチームへ昇格し、日本代表までたどり着いた選手たちだ。かつては、三浦知良(横浜FC)や前園真聖(引退)らが所属した名門チームである東京ヴェルディのユニフォーム胸部分には、今季から「Akatsuki」の文字が踊る。主要株主になったアカツキだ。


「心が求める活動が、みんなの幸せの原動力となる世界」” A Heart Driven World. ”をビジョンに掲げる2010年創業のアカツキ。モバイルゲーム事業、リアルな体験を届けるライブエクスペリエンス事業をはじめ、多彩なエンターテインメントを世界に向けて発信している。また、上掲のビジョンを実現することを目的としたファンド事業「Heart Driven Fund」も展開し、資金提供にとどまらず、経営ノウハウ、技術、組織づくりなども手厚くサポートしている。

なぜ、アカツキがスポーツなのか。その理由を、Heart Driven Fund責任者・石倉壱彦が語った。




歯磨きのように日常的なアメリカのフィットネス

石倉は、取材直前まで視察でアメリカを訪れていた。スポーツ先進国であり、フィットネスやヘルスケアでも最先端を行くアメリカの現在地を知るためだ。石倉の言葉を借りると、その様子はまさに、「歯磨き」。アメリカでは、まるで歯磨きをするかのように、ジョギングとヨガとフィットネスに取り組む人がいるのだ。スポーツは“あえて”するものではなく、毎日、当たり前のようにそこにあるもの。日本とは異なるカルチャーを感じたと言う。それと並行するように、スポーツテックも進化しており、投資のスケールも大きい。アメリカのスポーツの現在地は、日本よりも随分と先を行っているようだ。

今回の海外視察は、Heart Driven Fundの投資事業における新しいヒントを探るためのものだ。同ファンド事業は、スポーツを手がける企業への投資も積極的に行っている。

例えば、TENTIALはスポーツ×テクノロジーに特化したITベンチャー企業。特許技術により日常生活からコンディショニングを促すインソール(シューズの中敷き)を手がけるほか、スポーツの最新情報やはじめ方・楽しみ方・上達の方法などを掲載するスポーツ情報メディア「SPOSHIRU」を運用する。

株式会社Reviveもそう。代表取締役は社会人アメリカンフットボール Xリーグ「オービックシーガルズ」の現役プレイヤー・前田眞郷。サッカー日本代表、プロ野球、ラグビー、格闘家などのSNSマーケティング、マネジメントや、ファンと直接交流出来るサービス「vibes.」の運営を手掛ける。

「ワクワクとつながりをもたらすエンターテインメント企業であるアカツキとして、日常的に人の心を動かす体験作りを取り入れたいし、スポーツはその最たるもの」(石倉)。サッカーだけにとどまらず、様々な分野のスポーツを支えようとしている。特にこれから成長する分野のスポーツにも期待している。

スポーツはワクワクとつながりをもたらす、これは石倉の原体験にもあるようだ。幼少期からサッカーを始めた石倉、決定力とスピードに自信をもったFWとして高校時には神奈川県の優秀選手に選ばれ国体候補にもなった。一時はプロ選手をめざした石倉だったが、プロアスリートを支援する側に魅力にも気づく。その後、公認会計士の資格をとり、監査法人やベンチャー企業のCFOを経て、現在は、投資事業に注力している。

金銭的リターンを第一目的にした投資はしない

投資の際に大切しているのは、“本気で応援したくなるようなヒトであるか”。アカツキでは、トレンドだから、利益が出そうだから、といった金銭的リターンだけを目的とした投資は行わない。

「リターンを求めることで、本当に望んでいない結果を招いてしまうことがあると思っています。リターンだけを優先してはいけない、‘‘そこに実現したい世界があるか‘‘、‘‘そこに強烈な想いがあるか‘‘、‘‘人の感情が動かせる体験がそこにはあるか‘‘、ということを大切にする考えがアカツキにはあります」(石倉)。

投資にあたっては、その事業のマーケットの成長性や、サービスやプロダクトの完成度、どんなメンバーが経営者を支えているのかなど多角的に評価する。しかし、決め手となるのは起業家の人柄やビジョンだ。ここが強い企業には、必然的に優秀な人材が集まり、良い組織が生まれ、強い事業を手がけることができる。

「当然、私たちも評価されていると常に意識しています。Heart Driven Fundがチームとして起業家に投資されたいと思ってもらうことが大切なので、我々も最高のチームを作って、強力な支援体制を作ることを目指しています。それができてやっと起業家と共に旅をするスタートラインに立てると思っています。世の中がより面白くなる、新しいテクノロジーを生み出す、そういったインパクトを与えられる起業家と一緒に仕事がしたいですね」(石倉)



一方で、石倉は多くの起業家の登場を求めていた。

それはアメリカと比較して日本はまだ起業家が少なく、競争環境が醸成されていないからだ。アメリカにおいて、優れた人材がファーストキャリアとして、自分の思いを実現するために「起業」を選択することは珍しくない。しかし、日本では、未だ大企業への就職が最大の目標になっていて、起業は一般化されていない。起業家を支えるのが、石倉氏の仕事。多くの起業家の登場を待っている。

そして、起業の舞台としてスポーツが秘める可能性の大きさは、アカツキがスポーツ界においては異分子だからこそ、より強く感じている。「日本のスポーツは現状で、『やる側』と『見る側』、あるいは『支える側』が分断されています」と石倉。こうした分断を超えて、一体となって熱狂することが、スポーツにおけるビジネスの可能性をさらに広げると石倉は考えている。

ブレークスルーのきっかけはどこにあるのか。サッカーへの投資を例に石倉は話してくれた。

「イニエスタやビジャ、フェルナンドトーレスという世界的なプレーヤーがJリーグでプレーするようになり、2018年の観客動員数は過去10年で最高になりました。今年も更に増えているようです。また、Jリーグ開幕当初は、ブラジルの現役代表選手が何人もプレーしていました。正に“ワクワクする!” “これは面白そうだ!”とファンが熱狂することで、人も集まり資金が集まる。決して少なくない金額ですが、積極的な投資が、スポーツを更に盛り上げると思っています。

スター選手がいて、最高のスタジアムがあり、そこにワクワクの体験がある。そこにファンが集まり、熱狂し楽しむというのは、スポーツの本質的な部分。そういった投資ができるようになると、今後のスポーツが変わりそうですし、そういう機運の高まりも感じています」。

アカツキは、代々木公園でのスタジアム構想などを掲げる「渋谷未来デザイン」にも参画している。東京の真ん中にサッカーチームを置き、そこから熱狂的なコミュニティができることを目指す。東京にホームを置くヴェルディへの投資も、この構想をもちろん見据えている。熱狂の火種がどのようにかたちを変えていくのだろうか、そう遠くない未来に確認することができるだろう。



石倉壱彦◎公認会計士・税理士。2005年 KPMGあずさ監査法人に入社。2013年より株式会社アカツキに入社し経営管理部長として大型ファイナンスやIPO業務に従事。2014年に監査役に就任。2015年より株式会社3ミニッツ取締役CFOに就任。創業時から事業成長を牽引し、2017年にグリー株式会社とのM&Aを成功させ、2018年6月に退任。その後、2018年11月にアカツキのInvestment&Co-Creation事業 執行役員に就任し、「Heart Driven Fund」責任者として投資先の成長支援に従事。個人としても多数のスタートアップ企業に投資を行っている。

Promoted by アカツキ / edit & text by Forbes JAPAN BrandVoice Studio / Photographs by Miho Noro

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