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フェリージの近年の広告ビジュアル

アートとクラフトマンシップを融合させたバッグ&レザー小物のブランドとして、世界に名高いフェリージ。編集部では、創業45周年を迎えたこのイタリア企業の創立者兼CEOが女性であるという点にも注目し、世界最大級のメンズファッション見本市である「ピッティ・イマージネ・ウオモ」会場でインタビューを実施。ブランドを立ち上げたきっかけは、時代背景とも深い繋がりがあったという。



アンナリサ・フェローニ フェリージ 創立者兼CEO

フォーブス:まずブランドがどのようにして誕生したのかを教えていただけますか?

アンナリサ・フェローニ(以下フェローニ):70年代は、女性も経済的に自立しようという考えが広まりつつあり、私も親元から自立することを目標に自分の道を探していました。その頃自分でデザインしたレザーベルトが評判になり、オーダーを受けるようになったのがこの世界に入ったきっかけです。

その後アパレル関係の友人の依頼で、サンプル品を持ち運ぶための大型バッグをレザー&キャンバス地でつくったのが、フェリージのバッグ第1号です。このモデルは以後半世紀近くつくり続けていますが、レザーだけでは重くなり過ぎ、キャンバス地だけでは耐久性が足りないという事情を背景に生まれた革命的な製品となりました。


BOOTH AT PITTI メンズファッションの見本市として長い歴史を持つPITTI UOMO。そのメイン会場内に毎年ブースを出展しているフェリージ。機能性とデザイン性に優れた100% Made in Italyブランドとして定評があり、男女を問わず世界中のエグゼクティブから愛されている。2019春夏のコレクションではcimossato(直訳で「織地の耳」)というキャンパス地の1枚布をカッティングなしで使用したバッグを発表し、イタリア国内でも大きな話題となっている。

フォーブス:バケッタレザーとナイロン地など、異素材を組み合わせたバッグは世界中でセンセーションを巻き起こしましたが、機能性を追求した先の発見だったのですね。それまで男性用のバッグにはなかった鮮やかな色づかいと、卓越した縫製技術というのも独自のアイデンティティとなっていますね。

フェローニ:色彩が豊富で女性にも愛用されているので、最近はユニセックスというカテゴリーになってきました。そしてそれは私の生まれ故郷、フェラーラで代々受け継がれている職人技術があるからこそつくり続けられるのです。コストダウンや規模拡大を理由に「Made in Italy」を諦めるブランドもありますが、私は信念に従って守っていくつもりです。


CRAFTMANSHIP 年月を経ることでより美しさを増すフェリージ製品のバケッタレザーは、フィレンツェに古くから伝わる製法で2カ月以上かけてつくられる。ベジタブルタンニンで丁寧になめされた稀少価値の高いレザーは通気性と耐久性に優れ、フェリージ・クオリティを根底から支えている。そして膨大な数のパーツを縫い合わせる、イタリアの卓越した職人技術による精確で美しいハンドステッチもまた、フェリージ製品の重要なデザイン要素のひとつと言えるだろう。

フォーブス:日本でも長きにわたり人気を誇っていますが、その理由はどこにあるとお考えでしょうか?

フェローニ:日本の人たちは、繊細で美意識が高いからではないかと思います。日本でのニーズに応えられるようにサイズ調整もしていますし、長く使うほどに風合いが出てくる点も人気の理由かもしれません。

フェリージは現在、総勢60名ほどのスタッフで運営されているが、驚くべきことに男性はたったの3名だという。

「女性は家へ帰れば専業主婦と同じように家庭を切り盛りしたり、年を重ねれば親の介護を任されたりと、人生を通じて沢山の役割をこなします。仕事ができるだけでは認められない、そんな状況にある彼女たちをまとめるのは容易ではありませんが、同じ女性として理解し合える部分も多く、今後もともに成長していきたいと思っています」と、終始笑顔で語ってくれたフェローニ。

その佇まいは、世界的なハイブランドを一代で築き上げたキャリアウーマンとしての自信に満ちていた。


アンナリサ・フェローニ◎バッグブランド「フェリージ」の創立メンバーの一人で25年以上にわたりCEOを務めている。趣味でつくり始めた革製品が評判となり工房をオープン。以来半世紀近く経った今も物づくりへの情熱は変わることなく、ブランドを成長させ続けている。

フェリージ青山 東京都港区南青山5-8-3 エクボビル1F
1980年代の日本上陸以来、拠点とするのが東京・青山。豊富な品揃えとともに世界観が体験できる。

Felisi
http://www.felisi.net/

Promoted by フィーゴ text by Minako Shimada edit by Shigekazu Ohno (lefthands)

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