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2018.06.11

空き家の再生を軸に、日本に新しいライフスタイルを提案したい

深刻な社会問題となりつつある空き家問題を地方創生のチャンスととらえ、地域の魅力、可能性と出会うためのイベントが、5月中旬の週末に開催された。
このイベントを主催した、株式会社LIFULL代表取締役社長 井上高志に、同社が考える「地方創生」について話を聞いた。


起業のコンセプトは「不動産業界の透明化」

「今、日本ではおよそ820万件の空き家があり、15年後には3倍近くになるという予測もあります。放置される空き家が増えれば治安は悪化するし、市町村の消滅につながる危機もはらんでいる。これは行政が真剣に対応しなければいけない課題ですし、企業にとってはビジネスチャンスでもあるのです」

そう語ってくれたのは、株式会社LIFULL(以下LIFULL)代表取締役社長の井上高志。インターネットで住まい探しができる不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」を展開し、自社キャラクターが登場するユニークなCMで注目されている企業を立ち上げた起業家だ。



「大学卒業後、5年で起業するという目標を持って、リクルートコスモス(現:コスモスイニシア)に入社し不動産売買の営業に従事しました。しかし、職場で直面したのは不動産業界は情報が不透明であるというジレンマ。お客さまは人生で一番高い買い物をするのに、十分な情報が得られないケースもあるのです。だから適正価格を含め、不動産情報をデータベース化して公平な取引ができるような市場を作りたいと思い、起業のコンセプトにしました。現在LIFULL HOME’Sには常時800万件ほどの物件情報を掲載しています」

地方創生のトップランナーたちの教え

昨年、築50年のビルを全面的にリノベーションし新しい本社オフィスとした。「社員からの意見で実現したプロジェクトです。空き家利活用を推進していく会社だからこそ、まずは自分たちが動いて古いビルでも働きやすく居心地が良いものにできることを証明したかった」

この新しいオフィスでGW明けの週末に開催されたのが、『LIFULL 地方創生 Challengers フォーラム』。地域づくりの挑戦を仕掛けたり、サポートするリーダーをゲストに招いてのトークセッションが行なわれた他、各地域の魅力的なプロジェクトを紹介するプレゼンテーションや相談コーナー、「地域の食材」を食しながらの交流会など、さまざまなコンテンツが用意された。もちろん、井上自身もモデレーターとして登場し、各地域のリーダーや参加者と積極的に名刺交換していた。

「地方創生に尽力されているトップランナーの方々が協力してくださいました。空き家は増え続けるけど、人口は減少する一方。さてどうするか。我々はその課題に対してヒト・モノ・カネ・チエを投入するために、多くの人たちと協力していくつもりです。全国の空き家を発掘し、利活用するためのプラットフォームを構築して、行政に無償で提供することからはじめ、地方でチャレンジしたい人材への支援、空き家をリフォームしての有効活用法の提案など、さまざまな方法で地方創生へのお手伝いをしたいと考えています。地方には何も無いのではなく、実は宝物だらけ。価値観を見直して新しい豊かさを求めるなら、その点を重視するべきなのです。時代は確実に変わりつつあります」

昨年LIFULLでは地方創生の推進部門を新設し、地方自治体が募集する全国の空き家・空き地情報を集約したプラットフォーム「LIFULL HOME’S空き家バンク」の運営を開始した。その上で空き家の利活用を軸とした地域協定を複数の自治体と結び、社員の派遣、サテライトオフィスのオープン、モデルケースとなる空き家利活用事例の構築など、地方創生事業に本格的に着手している。

 写真上:LIFULLの地方創生事業WEBサイト(http://local.lifull.jp/)


LIFULL 地方創生 Challengers フォーラム
2018年5月12日土曜日、LIFULL本社にて、増え続ける空き家問題を地方創生の動力に切り替えたいという、井上高志社長の想いを具現化した第1回「LIFULL 地方創生 Challengersフォーラム」が開催された。



地方創生に関するトップランナーたちが集う1日限りの貴重な機会とあって、当日は約400人が来場。地域おこしの活力となり得る担い手を求める自治体や地域づくり支援団体、地方創生に関わる事業を展開する企業、そして地域で新たな挑戦を求める個人などが一堂に介し、まさに三方良しと言えるイベントとなった。

井上自らが、モデレーターを務めたオープニングアクトでは、『100年先の未来から考えるこれからのローカルチャレンジ』をテーマに、地域づくりのトップランナーとして活躍する方々が登壇。「新しい物差し」「ゲームルールをチェンジできる人材」の必要性など、地方創生のフィロソフィーを通して、その理念や実践が語られた。


第一線で活躍するスペシャリスト達によるオープニングアクトは、時に爆笑を誘う有意義なセッションとなった。写真左から、宮城治男(NPO法人ETIC.代表理事)、林篤志(一般社団法人Next Commons Lab代表・COMMONS株式会社共同代表)、鈴木英敬(三重県知事)

また、分科会と題された各トークセッションでは、地域におけるコーディネーターの役割、資金調達についてなど、各領域のトップランナーから具体的な事例が示され、会場を沸かせた。その他、交流会を兼ねたランチやディナータイム、そして、地域の人と働きたい人を結びつけるマッチングの場などユニークな催しも用意され、イベントは大盛況のうちに幕を閉じた。






ルールチェンジャーになろう!

インターネットで不動産情報を提供している企業はたくさんあるが、ライバルと比べてLIFULLの強みはどこにあるのだろうか。

「元々は、不動産情報を透明化したいという思いで起業しました。当初は旧態依然とした不動産業界にテクノロジーで新風を巻き起こし、次世代を作りたいという思いから『ネクスト』という社名にしましたが、あらゆる人々のLIFE(暮らし・人生)をFULLにするために役立てる事業を展開したいという思いから、2017年に社名も変更しました。将来的に我々が目指しているのは、世界一のデータベースを構築し、そのデータを元に新しいライフスタイルを提案すること。世の中に存在する多くの社会課題を解決し、人々の人生をより豊かにするために存在する企業でありたいと思っています」

若い頃から起業することを考えていた井上に、読者へのメッセージをお願いすると、少し黙考した後でこう話した。

「次世代を作るリーダーを目指す皆さんにはルールチェンジャーになって欲しい。僕もやりますが、みなさんもやりましょう!ポスト資本主義、公益資本主義など言葉はいくつもありますが、まず自身が理想とする世界観を描くことです」

社員が働きやすい環境作りを目指している井上だが、自身は典型的な仕事人間。ゴルフもしないし、熱中している趣味もない。

「まだまだやりたいことがたくさんあるので、今は仕事が趣味ですね」

そう語った井上の誕生日は11月23日、勤労感謝の日だった。


井上高志
1968年生、神奈川県横浜市出身。青山学院大学経済学部卒業。新卒で入社した株式会社リクルートコスモス(現、株式会社コスモスイニシア)からリクルートへ出向・転籍後、「不動産業界の仕組みを変えたい」との信念から、1997年、株式会社ネクストを設立。インターネットを活用した不動産情報インフラの構築を目指し、不動産・住宅情報サイト『HOME’S(現LIFULL HOME’S)』を立ち上げ、掲載物件数No.1のサイトに育て上げる。現在は、グループ会社15社、世界57カ国にサービスを展開している。

Promoted by LIFULL text by lefthands(Kiyoshi Shimizu, Kaori Kawake) photo by Jun Miyashita

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