一緒にいて幸せだから、どんなときでも支えきてくれたから、妻やパートナーへの「ありがとう」の気持ちをカタチにして贈る。そんなハートウォーミングなジュエリー「サンクスデイズ・プラチナ」が人気だ。なぜ今、プラチナの贈り物が選ばれているのだろうか。プラチナ、と言われて思い浮かぶイメージは何だろう。地金、コイン、ETF(上場投資信託)……。プラチナは稀少であるがゆえにそうした投資対象としての人気もあるが、日本ではジュエリーへの需要が非常に高く、特に婚約指輪や結婚指輪はそれらの8割強がプラチナ製だ。しかもこのところ、男性から女性へのプレゼントとしてのプラチナジュエリーが人気を高めつつある。長年の感謝の気持ちを込めて贈る「サンクスデイズ・プラチナ」の習慣が着実に根づき始めているのだ。
結婚記念日や誕生日、クリスマス、子供の出産、あるいは夫婦ふたりだけの特別なアニバーサリーに、言葉にするにはちょっとてれくさい「ありがとう」の思いをカタチにして贈る。それは人生の小さな記念碑ともいえるもので、妻がそのジュエリーを身につけるたびに、暖かな感情をふたりの胸に優しくよみがえらせてくれる。
そんな愛の贈り物としてのジュエリーにプラチナが選ばれていることには理由がある。プラチナは「永遠」をシンボリックに体現する稀有な素材だからだ。レアメタルであり、変質することなく、無垢な白さで輝く。プラチナの特性は変わることのない思いを伝えるにはうってつけだ。
だが、いったいどれほどレアなのか。プラチナ鉱山は多くが南アフリカに点在するが、山ではなくサバンナの下に鉱脈があるので、地下数100メートルから1000メートル、あるいはそれより深い場所まで掘っての採掘となる。しかも掘り出された原鉱石1トンから採れるプラチナは、たったの3グラム。金や銀より圧倒的に採掘量が少ないがゆえの稀少性なのだ。
また、プラチナは極めて安定した元素で、錆びることがなく、金属アレルギーも起こしにくい。18金の場合、75%が純金で、強度を出すために残り25%に銅や銀を混ぜるのだが、その混ぜ物が酸化して変色する現象がまま起きる。だが一般的なプラチナジュエリーの純度は「Pt950」の場合95%、「Pt900」は90%。さらに合金にはパラジウムなどプラチナ族の金属を用いるので、経年による変色は起きない。ちなみにホワイトゴールドは金にニッケルなどを混ぜたもので、白く輝きを出すために通常はメッキがかけられている。
その純粋な白さゆえに、プラチナはジュエリーの歴史に大きな影響を及ぼしてきた。例えば20世紀初頭には、それ以前の重く野暮ったいジュエリーに変わって、プラチナの白く軽やかなジュエリーが一世を風靡。現代でも婚約指輪の多くがプラチナで作られるのは、ダイヤモンドの白い輝きが最も美しく際立つからだ。
価値ある素材だからこそ、心をこめた贈り物としてふさわしいプラチナ。ダイヤモンドが妻を、プラチナが夫を意味し、支え合うふたりをシンボライズするデザインが「サンクスデイズ・プラチナ」のコンセプトでもある。最近では、男性ひとりで宝飾店を訪れ「サンクスデイズ・プラチナ」を指名買いするケースも増えたという。リングだけでなく、サイズを気にせず買えるネックレスやペンダントを選ぶ男性も少なくない。
男性たちの「ジュエリーを見る目」も、ここにきてかなり成熟しつつあるようだ。何より、妻の喜ぶ顔を見たいという気持ちが、男性たちを宝飾店に向かわせているのだろう。気負う必要はないのだ。ジュエリーを贈られてうれしくない女性などいないのだから。