【重要】Forbes JAPAN サイトメンテナンスのお知らせ(2026年11月10日(火)18:00〜)

経営・戦略

2026.11.08 09:30

ソフトバンク孫正義のフィジカルAI戦略に急ブレーキ、中国が巨額買収を不許可

孫正義(Tomohiro Ohsumi/Getty Images)

孫正義(Tomohiro Ohsumi/Getty Images)

BRANDVOICE | Paid Program

もっと見る>

中国は、スイス重電大手ABBのロボット事業を孫正義率いるソフトバンクグループに売却する計画を承認せず、同社が進める「フィジカルAI」戦略に急ブレーキがかかる形となった。

ABBの発表によれば、中国で外国投資の安全審査を管轄する当局が、買収額54億ドル(約8550億円)に上る本取引を不許可とした。ソフトバンクはこの規制当局の決定をスイスのABBに通知したという。

ABBは「中国の外商投資安全審査作業メカニズム弁公室は、中国におけるABBロボティクス事業の買収を禁止した」と述べた。「ABBとソフトバンクは緊密に対話しており、本取引について建設的に取り組んでいる」

2025年10月にソフトバンクとの取引が発表された際の声明によると、ABBのロボティクス事業は中国、米国、スウェーデンの製造拠点に計7000人の従業員を擁し、2024年の売上高は23億ドル(約3640億円)、EBITDAは3億1300万ドル(約496億円)だった。2023年はそれぞれ25億ドル(約3960億円)、3億8500万ドル(約610億円)だった。

ソフトバンクは、AIアプリとフィジカルAIを統合し収益を押し上げる取り組みの一環として、ABBのロボティクス部門の買収に合意した。買収は2026年半ばから後半までに完了する予定だった。

ソフトバンクの会長兼CEOである孫は2025年10月の声明で、フィジカルAIは「ソフトバンクの次なるフロンティア」だと述べた。「ABBロボティクスとともに、人工超知能とロボティクスを融合するという共通のビジョンの下、世界最高水準の技術と人材を結集し、人類を前進させる画期的な進化を推進していく」

孫は近年、AI領域への投資と事業展開を急速に加速させている。OpenAI、オラクル、MGXと提携し、米国における総額5000億ドル(約79兆2000億円)規模のAIインフラ構築構想「Stargate(スターゲート)」への参画・出資方針を表明している。ソフトバンクはOpenAIの主要投資家でもあり、10月時点の累計投資額は650億ドル(約10兆3000億円)に上る。

ABBロボティクス買収案に先立ち、ソフトバンクはロボティクス関連資産を保有する新しい持株会社「Robo HD」を設立しており、Agile Robots SEやSkild AIなど十数社のポートフォリオ企業を傘下に収めている。2024年にはソフトバンクグループがリヤドに拠点を置く投資会社Alatとの合弁事業を発表し、産業用ロボットの製造に乗り出した。

Forbesのリアルタイムデータによると、孫の保有資産は455億ドル(約7兆2000億円)で、日本国内第2位の富豪となっている。

(forbes.com 原文)

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事