【重要】Forbes JAPAN サイトメンテナンスのお知らせ(2026年11月10日(火)18:00〜)

経営・戦略

2026.11.09 08:30

グーグル、約2.69兆円規模のデータセンターをワイオミング州に建設へ 電力網の整備費まで全額負担

stock.adobe.com

stock.adobe.com

BRANDVOICE | Paid Program

もっと見る>

グーグルは米国時間2026年11月5日、ワイオミング州で同社初となるデータセンターの建設計画を発表した。建設地は州都シャイアン近郊だ。グーグルはデータセンターの整備を含め、同州に長期的に170億ドル(約2兆6860億円)を投じる。施設で使う電力の代金だけでなく、事業拡大によって直接必要になる電力インフラの整備費も負担する。

米国各地の住民投票で強まったデータセンター建設への反発

11月3日、データセンターの建設制限を巡る米国各地の住民投票では、初期の非公式集計で45件のうち33件の措置が可決された。他の6件でも制限賛成票が上回っていた。米選挙情報サイトBallotpediaが11月6日に公表した別集計では、41件中40件で建設制限を支持する結果となった。内訳は、建設制限や反対を表明する提案27件の可決と、建設を後押しする提案13件の否決だった。初期の非公式集計とは対象と分類方法が異なる。

米金融大手ウェルズ・ファーゴの集計によると、全米で計画中のデータセンターが必要とする電力容量の27%はテキサス州に集中する。同州の知事選では、新たなデータセンターの認可を一時停止する方針を掲げた民主党のジーナ・ヒノホサが当選した。認可停止は新規案件を対象とし、承認済みの計画まで一律に停止するものではない。データセンターの新設計画は、地元の承認を得にくくなっている。

グーグルは電気代に加え、電力設備の増強費用も負担する

グーグルは、米国各地の住民投票で示された反発、とりわけ電気料金上昇への懸念に対応する。争点は、データセンターが使った電力の代金を支払うかどうかだけではない。大量の電力需要に対応する電源や送配電設備の整備費が、地域の家庭や企業の電気料金に転嫁される懸念がある。グーグルは使用電力の費用に加え、事業拡大によって直接必要になるインフラ整備費も負担すると約束した。

燃料電池発電所の建設と20年間の電力購入契約

グーグルは使用電力の大半を、米電力会社アメリカン・エレクトリック・パワー(AEP)との契約に基づき、出力702メガワットの燃料電池発電所から調達する。燃料電池は天然ガスを燃焼させず、電気化学反応によって発電する。発電所には二酸化炭素を回収し、地中に貯留する設備を組み合わせる計画だ。燃料電池メーカーのブルーム・エナジーが米国内で燃料電池を製造する。グーグルによると、同種の発電計画としては最大規模となる。燃料電池以外にも、天然ガスを使う別の発電設備から電力を調達する。

AEPによると、発電所への投資予定額は約40億ドル(約6320億円)。AEP傘下の発電事業者が20年間の契約でグーグルに電力を供給し、2028年末までに全面稼働する見通しだ。米金融メディア24/7 Wall St.によると、契約はテイク・オア・ペイ方式で、グーグルは電力を使わなくても代金を支払う。

空冷方式と税収で地元の懸念にどう応えるのか

データセンターは空冷式とし、地域の水資源への負担を抑える。グーグルはララミー郡と郡内の第1学区に、数億ドル(数百億円規模)の固定資産税収入が生じると見込んでいる。事業パートナーと地域協議会の設置も進めている。

グーグルは「我々は使用する電力の費用を100%負担する。データセンターを建設する際には、事業拡大によって直接必要になるインフラの費用も負担する」と表明した。

データセンターの新設には、電気料金の上昇、水資源の逼迫、地元に十分な利益が残らないといった批判がある。グーグルが示した電力費負担や節水策、税収見通しは、住民が懸念する電力、水資源、地域への経済的還元に対応している。

次ページ > OpenAIも電気料金と送配電網費用の負担を表明

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事