米半導体メモリ大手のマイクロン・テクノロジーの株価が、現地時間2026年11月5日に17.5%急落した。S&P500種株価指数が4.4%下げるなかでの下落だった。
マイクロンは同じ日に、重要な出来事を投資家に知らせるための臨時報告書(Form 8-K)を米証券取引委員会(SEC)に提出し、取締役の1人が取締役会から退くことを明らかにしている。だが、売りはマイクロンにとどまらず、はるかに広い範囲に及んだ。同業他社のうち、ハードディスクドライブ(HDD)大手のウエスタンデジタルと、半導体大手のAMDの2社も、マイクロンと同程度の騰落率となっている。マイクロン株とこれほど幅広い売りとの間には、どんなつながりがあるのか。
マイクロンがAI関連株売りの震源地となった背景
マイクロンはメモリチップのメーカーで、株価は米国時間11月5日の取引の前から下がり続けていた。市場では、データセンターをはじめとするAIインフラ投資の持続性や、メモリ価格の高騰サイクルがいつまで続くのかについて、警戒感が強まっていた。そうしたなかで、マイクロンは米国時間11月3日までに、メモリ株の下落を牽引していた。そして米国時間11月5日には、売りの対象がAI関連株全般へと広がった。
マイクロンの業績は、大きく伸びている。9月3日に終わった2026会計年度第4四半期の売上高は542億ドル(約8兆5600億円)で、前年同期より379.3%増えた。粗利率は86.8%に達し、前年同期の44.7%を大きく上回った。
とはいえ、メモリの値上がりのペースは鈍っていく、というのが経営陣の見方だ。米国時間9月30日の決算説明会で、経営陣は、2027会計年度(2026年9月〜2027年9月初め)の利益率について、第2四半期以降は第1四半期(2026年9月〜12月初め)の水準を上回っていくとの見通しを示した。値上げのペースは緩やかになるものの、値上げそのものは続き、それが利益率を押し上げるという。



