【重要】Forbes JAPAN サイトメンテナンスのお知らせ(2026年11月10日(火)18:00〜)

キャリア

2026.11.06 10:12

来年のキャリア目標を立てる前に、何を手放すかを決めよ

Adobe Stock

Adobe Stock

BRANDVOICE | Paid Program

もっと見る>

年末のキャリア振り返りで問うべきなのは、何を達成したいかだけではない。もはや時間を割く価値がないものを明確にすることでもある。

12月の第2週あたりになると、計画を立てようという本能が働きはじめる。来年のカレンダーが徐々に埋まっていく。目標が書き留められる。次の役職、次の売上目標、次の資格、次に手に入れればようやく「これで十分だ」と感じられるはずのもの。

そこに別の第一歩を提案したい。来年何を追いかけるかを決める前に、何を手放す覚悟があるかを決めてみてはどうだろう。

企業はこれを実践している。真剣に行われる年次戦略会議には、どこへの投資を止めるか、どの製品を終息させるか、どの取り組みが静かに重荷と化しているかを厳しく見直す時間が必ず含まれている。だが個人は、同じ規律を自分に課すことがめったにない。目標を加えはしても、引き算することはほとんどない。そして毎年1月、私たちは山積みの義務、古い成功の定義、そして理由をもはや正確に思い出せないまま何年も前に下した取捨選択を抱えたまま、また一歩を踏み出すのだ。

きちんと行う年末のキャリア振り返りとは、意思決定の監査である。それは野心ではなく、気づきから始まる。今年の自分の選択を形作ってきたものは何か。そして自分は今もそれに同意しているだろうか。

正直に答えようとすると、名前を付けずにきた心のブロックに行き当たることが多い。未知への恐れ。視野を狭め、選択肢が見えなくなるほど追い詰めるストレス。そして、実績ある人々に最もよく見られるもの──アイデンティティへの執着である。自分の役割、肩書、他者からの見られ方は、自分という存在の中核に居座ることがあり、それらへの脅威はいずれも存在を揺るがすものに感じられる。パートナーでも、創業者でも、経営者でも、大黒柱でもないとしたら、自分は何者なのか。この静かな問いがキャリアを動かしているとき、人は自分に合わなくなったアイデンティティにむしろ固執しがちだ。ここでのエゴは、傲慢さとして現れることはまれで、多くの場合、かつての自分より小さく見られることへの抵抗として現れる。

そこで監査の出発点として有用なのが、次の問いだ。「自分は、何年も前に築いたアイデンティティを守るためだけに、今もやり続けていることはないか」

次のステップは、自分の「北極星」を見直すことだ。詩的な意味ではなく、実務的な意味での北極星である。企業には戦略、優先順位、資源配分を導く指針となるビジョンがあって当然とされる。個人にも同じ明晰さがあってしかるべきで、多くの人は書き留めていないにせよ、どこかの時点で自分なりの北極星を持っていた。問題は、自分は進化し続けているのに、35歳のときに定めた北極星はそのまま放置されていることだ。心理学で「歴史終焉の錯覚」と呼ばれる現象に関する研究によれば、人は過去10年間にどれほど変わったかを認識するのは非常に得意だが、これから先の10年でも変わり続けるとは驚くほど予想できない。あなたの価値観は止まっていない。であれば、良い1年の定義もまた、止まっていてはならない。

障害を見つめ、北極星を見直したとき、本当の問いが浮かび上がる。「今、自分は何を最適化しようとしているのか」

この仕事に就いたときに最適化していたものではない。同世代の人たちが最適化しているように見えるものでもない。今の自分にとって最も大切なのは何か。ある人にとっては、依然として成長と規模拡大だろう。別の人にとっては、自律性、健康、柔軟性、あるいは体力ではなく知恵を活かせる仕事へと、いつの間にか移っているかもしれない。正解はないが、間違った動きは一つある。それが今も真実かどうかを確かめずに、去年の答えをそのまま持ち越すことだ。

そこに、手放しの瞬間がある。それは諦めではない。もはや自分の役に立たないものからエネルギーを引き離し、本当に役立つものに十分なエネルギーを残すための再配分だ。興味ではなく義理で続けている役員ポスト。報酬はよいが週末を奪うクライアント。もう自分に合わなくなった職業上のペルソナ。自分が本当に望んだのではなく、立派に見えるからと設定した目標。

手放しは余白を生む。そしてその余白こそが、来年の目標を反射的なものではなく意味あるものにする。生まれた空間の中で、今も大切なことに改めて自分をコミットさせる。そして、年が明けてからではなく、年末までにそれに向けた小さく、意図的な一歩を踏み出そう。先延ばしにしてきた対話を交わす。関心のある分野の人に連絡を取る。小さな実験を行う。12月の一歩が、新年に本気で変化を追求するための触媒となるかもしれない。

計画を立てるために腰を下ろすなら、まずは次の問いと向き合ってみてほしい。

  • 今年、意識的に選んだわけでもないのに抱え続けてきたものは何か。
  • 自分のコミットメントのうち、現在の自分に資するものではなく、過去の自分を守るためのものはどれか。
  • 正直に言って、今、自分は何を最適化しようとしているのか。
  • そして、1月までに手放せる一つのものは何か。それがあれば、来年を少し軽やかに始められるはずだ。

目標を立てるのは簡単だ。手放すものを決めることこそが、実際にその目標を追うための時間とエネルギーと余白を生み出す仕事なのである。

本稿は、Parulがこのほど刊行しAmazonベストセラー1位となった著書、『The Path of Least Regret: Decide with Clarity. Move Forward with Confidence.』 のテーマに着想を得た全12回のブログシリーズの第12回である。同書はハードカバー、電子書籍、著者本人による朗読オーディオブックとして、Amazonおよび主要オンライン小売各社で入手できる。詳細は parulsomani.com/book まで。

本シリーズの各記事は単独でも読めるが、全体を通じて、読者が変化と意思決定の感情的な道のりをレジリエンスと意図を持って進む力を与える。過去の記事を読むには、ParulのForbes寄稿者ページへ。

(forbes.com 原文)

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事