アドバイスを求めることは、意思決定を向上させる以上の効果をもたらす。それは相手の判断力を信頼していることを示し、ひいては相手がこちらの判断力を信頼する理由を与えるのだ。
私はクライアントによく、信頼を築く最も強力な方法の1つは、ただアドバイスを求めることだと伝えている。もちろん、それは信頼に足る人物であることの代わりにはならない。それでも、自分がそうした人物であると示す最も確かな方法の1つだ。にもかかわらず、私たちの多く、とりわけ答えを持つことに慣れている人ほど、このシンプルな行為、つまりアドバイスを求めることを、本来必要なほどには行っていない。
多くの実績を上げ、意欲的に仕事に取り組む人にとって、アドバイスを求めることは不自然に感じられる。リーダーは、的確な判断、迅速な行動、そして周囲が答えを求めて頼る存在であることによってキャリアを築いてきた。アドバイスを求めることは、権限を手放すことや、周囲の期待ほど有能ではないと認めることのように感じられる場合がある。自信を与えることが仕事なのに、なぜ不確実性を持ち込むのか。だが、このためらいこそが、強化すべき人間関係の妨げになることが多い。
私が一緒に仕事をしたある上級幹部を例に考えてみよう。ここではジェレミーと呼ぶ。おそらく、彼のような人物に会ったことがあるはずだ。非常に頭が切れ、決断力があり、実績も十分で、そしてどこか威圧感を与えるタイプだ。周囲はジェレミーを尊敬していたが、彼が自分たちを尊敬しているかどうかには確信を持てずにいた。彼は行動が速く、めったに助けを求めず、会話に入るときも、すでに答えを知っているかのように振る舞うことが多かった。チームは彼を距離のある人物、ときには相手を軽んじる人物と見ていた。もちろん、それは彼の意図ではなかった。しかし彼は、チームが自分をどう見ているかに気づいていなかった。
私はシンプルな実験を提案した。人にアドバイスを求め始めること。ただし、見せかけではなく、本心からそうすること。そして、すでに決めた事柄についてではないこと。私はジェレミーに、本当に洞察や視点を求めている場面、特にこれまで見過ごしがちだった相手から学べる場面を探し、「あなたなら、私にどうすべきだと思いますか」と尋ねるよう求めた。
この実験でジェレミーが完全に変わったわけではない。彼は今も素早く決断する。だが、チームの目には、人の話を遮る、相手にかぶせて話す、相手の見解を十分に考慮しないまま指示を出す、といった姿は大きく減った。チームは、そのことを本当にありがたく感じていると彼に伝えた。信頼の力学が変わったのだ。
なぜ効果があるのか
アドバイスを求めることは、同時に2つのメッセージを伝える。
- あなたの判断と経験を尊重している
- 自分がすべての答えを持っているわけではないと認める用意がある
これは、どんなリーダーにとっても強いシグナルになる。まして、普段は自信過剰で、自己完結的で、何を考えているのか読みにくいと思われがちなリーダーならなおさらだ。信頼は双方向に働く。リーダーが先に相手への信頼を示したとき、人はそのリーダーをより信頼しやすくなる。誠実にアドバイスを求めることは、まさにそれを実現する。そしてたいていの場合、私たちが思うほど大きなコストはかからない。
ベンジャミン・フランクリンは、300年近く前にこれに関連する例を記している。彼は『自伝』の中で、自分を批判する演説を行ったペンシルベニア州議会の新議員とのやり取りを振り返っている。フランクリンはその人物と対立する代わりに、彼が珍しく興味深い本を所有していることを知り、それを借りたいと手紙を書いた。
本はすぐに届いた。フランクリンは1週間後、礼状を添えてそれを返した。次に議会で会ったとき、そのライバルは自ら近づいてきて、礼儀正しく会話を交わした。それまで一度もなかったことだ。2人は友人となり、その友情は生涯続いた。
アドバイスにも同じ効果がある。むしろ、借りた本よりも効果は大きいかもしれない。相手自身の判断を求めているからだ。
数週間前、私はこの記事のアイデアを、長年のクライアントである経験豊富なCEO兼取締役に話した。彼はこのコンセプトを気に入り、さらに磨きをかけてくれた。アドバイスを求めることには、暗黙の約束が伴うと彼は指摘した。つまり、その答えによってこちらの行動が実際に変わるかもしれない、という約束だ。この可能性こそが、その行為が機能する大きな理由である。組織開発の専門家が説くように、人は自分がつくることに関わったものを支持する。
最近のForbesの記事で、私はある業務部門の幹部の事例を紹介した。彼はソフトウェアのアップグレードをめぐって、プロダクトエンジニアリング部門の同格の幹部と数週間にわたり対立していた。行き詰まりが解けたのは、彼が自分の立場を主張するのをやめ、彼女ならその問題をどう解決するか尋ねたときだった。2人は協力して、双方が支持できる方法を設計した。アドバイスを求めることは、これと同じ誘いを、より早い段階で差し出すことだ。意見の不一致が対立になる前に、協働への扉を開くのである。
本物の問いを投げかける
問いの質は重要だ。優れたアドバイスの求め方は、自分が本当に理解する必要のあることを扱い、相手の知識に基づき、自分が考えていなかった答えへの扉を開く。たとえば、変革に対して同僚の支持を得ようとしているとする。そのときは、「あなたはこれまで、難しい移行期にチームを率いてきました。この提案を示す前に、どんなアドバイスがありますか」と尋ねることができる。この問いは、同僚の経験を認めると同時に、自分の進め方をまだ形づくっている段階で改善に協力してもらう誘いになる。
そして、ここが重要だ。アドバイスの依頼が、見え透いたお世辞以上のものになっていることを確認しなければならない。多くのシニアリーダーは、そうした偽物の質問を受けたことがある。褒め言葉から始まり、具体的な中身はなく、誰にでも送れそうな類いのものだ。そして彼らは、それをすぐに見抜く。判断基準は、自分が本当にその人の視点を求めており、意思決定においてそれを考慮するつもりがあるかどうかである。
約束を守る
真剣に受け止めるつもりがないのにアドバイスを求めれば、信頼を損ないかねない。すでに心を決めた後にアドバイスを求めたり、返答を繰り返し無視したりすれば、人々は懐疑的になる。それも当然だ。
答えを理解できるまで十分に耳を傾け、その提案がなぜうまくいかないかをすぐに説明したい衝動を抑える。その代わりに、追加の質問をする。「どのような経験から、その見方に至ったのですか。私が見落としているかもしれない何を見ていますか」といった具合だ。
最終的な決定権は依然としてあなたにある。アドバイスを求めたからといって、それに従う義務が生じるわけではない。ただし、真剣に受け止めるという合理的な期待は生まれる。何が有益だったのか、そして何を決めたのかを相手に伝えること。別の道を選んだなら、その理由を説明すること。このように最後まで対応することで、アドバイスを求めたときに交わした暗黙の約束を果たすことになる。
強化したい人間関係について考えてみてほしい。特に、距離がある、緊張している、あるいは信頼が不足している関係だ。それは直属の部下かもしれないし、同僚、取締役、投資家かもしれない。次の会話の前に、その人から本当に学びたいことを1つ特定し、その答えによって自分の行動が変わり得る具体的な質問を用意する。
こじれた関係を、より巧みな主張で修復しようとしてはいけない。それは「勝つ」こと、あるいは相手に影響を与えようとすることの、別の形にすぎない。代わりにアドバイスを求めることだ。協働へと招き、あなたに影響を与える本当の機会を相手に提供するのである。



