多くの人はシングルでいることを一時的な状態、つまり次の恋愛が始まるまでやり過ごす期間だと考えている。そう考えるのは理解できる。成長する過程で耳にしたりネットで目にしたりすることの多くは、パートナーの存在こそが人生を豊かにしてくれると捉えている。
だが、シングルの人に関する研究は、シングルでいることが本質的に不幸だという考えを支持していない。シングルの人の大半は自分の人生にかなり満足している。幸せなシングルライフを送る人とそうでない人の違いは、シングルであること自体よりも、自分の置かれた状況をどのように捉えているかに関係している。シングルであることを人生の空白と捉える人はそのように感じる傾向がある。一方、人生における有意義な一部と捉える人は通常、そこからより多くのものを得る。特に重要だと考えられるのが次の2つの考え方だ。
ルール1:シングルでいる期間を成長のための時間と捉える
心理学者は、新しい経験を通じて成長しようとする人の欲求を「自己拡張(Self-expansion)」と呼ぶ。長い間、研究者たちはこの概念を主に恋愛関係の中で研究してきた。というのも、新しく誰かを好きになることは、自己拡張の最も強力な原動力の1つだからだ。
学術誌『Personality and Social Psychology Bulletin』に2026年に掲載された研究では、シングルでいることを成長の機会と捉えている人は、シングルであることにも自分の人生全般にも満足感を抱いていることが明らかにしている。また、将来シングルのままでいることに対する不安も少なかった。こうした人が語った成長の大部分は、友人や家族との関わりの中で生じていた。1人で行う活動も役に立っていたが、その効果は一時的な傾向にあり、これは成長が生活の一部として定着したときに最も効果を発揮することを示唆している。
こうした考え方は、不本意な相手と妥協して交際することを避けるのにも役立つ。学術誌『Personality and Individual Differences』に2026年に掲載された研究では、数千人を数年間にわたって追跡した結果、不仲な関係や「まあまあ」な関係にあるときよりも、シングルでいる方が感情的に安定している傾向があることが明らかになった。交際していることが必ずしもシングルでいることより良いわけではない。重要なのは、その人がすでに送っている人生と比べて、その恋愛関係が実際にどれほど良いものかということだ。
実際にはこれはパートナーが現れるまで新しい経験を取っておくのではなく、今、そのための余地を作るということだ。したいと思っていた旅行や、学びたいと思っていたことがあれば、待つ理由はほぼない。また、交際への欲求が、実は1人でいることからの逃避である場合に、自分自身に正直になることも意味する。



