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2026.11.08 17:30

起業するとき「職歴」はどこまで役立つ? 独立前に準備すべき3つの生存戦略

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米国での開業申請件数は、2026年上半期に320万件を超えた。国勢調査局が2005年に統計を開始して以来、上半期としては最多である。その多くは、他人の事業を大きくするために働くことに疲れた人々によるものだ。SideHustles.comの調査によると、米国では労働者の79%が退職して起業することに関心を持っており、8人に1人は1年以内に実行する計画だという。

起業する上で、これまでの職務経験が強みになるとよく言われる。今回筆者が取材した5人の創業者は、いずれも異業種から転身し、食品ブランドを立ち上げた。彼らはこの考えに同意しながらも、退職する前に知っておくべき重要な点があると指摘する。それは、前職での経験が役立つのは事業の一部だけで、未経験の領域にこそ大きな試練が待ち受けているというものだ。

過去の職歴が活かせるのは半分に過ぎない

ルーパ・アナダタは、マイクロソフト、アップル、ペロトンで15年間にわたり製品の事業化に携わり、直近ではオペレーション担当ディレクターを務めた。彼女は、2~6歳の子供向けオーガニック食品ブランド「Nomie」を立ち上げた際、独自レシピによるフリーズドライ食品を製造できる大手受託製造会社が見つからなかったため、自らサプライチェーンを構築した。食品業界での経験はなかったものの、「ビジネスの原則は共通している」と彼女は語る。

エリカ・ハフトは、約10年間にわたり企業法務に携わった後、健康志向のキャンディブランド「Sweeter Collective」を立ち上げた。同ブランドは現在、米国のスーパー大手Sprouts(スプラウツ)の約500店舗で販売されている。ハフトによると、弁護士時代に培った多角的な視点は、意思決定が半年後、あるいは2年後にどのような結果をもたらすかを考える上で役立っているという。

しかし、経験では補えない領域も存在する。ハフトの場合、それは資金管理だった。弁護士事務所では財務部門がその役割を担っていたが、今では毎週、自身の口座から資金が流出していくのを目の当たりにしている。「お金に対する感覚を鍛え直す必要があった」と彼女は振り返る。一方、アナダタは不足しているスキルとして簿記を挙げる。かつて日本でアラン・デュカスやゴードン・ラムゼイの下で料理人として修業し、妻のミキと食品会社「Crafty Ramen」を創業したジャレッド・フェラルは、従業員の給与を支払うようになるまで、資金繰りを切実に感じたことはなかったという。

退職する前に、これまでのキャリアを通じて習得したスキルを整理してみよう。次に、起業に必要でありながら未経験のスキルを洗い出す。それこそが、これから学ぶべきことのリストになるのだ。 

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編集=朝香実

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