AI

2026.11.05 17:00

グーグル「Genie 4」が変える映像の未来、文字の指示で仮想世界をリアルタイム操作

VCG/VCG via Getty Images

VCG/VCG via Getty Images

BRANDVOICE | Paid Program

もっと見る>

大きなニュースだ。グーグルの新しいモデルが、文字や画像、音声、動画といった種類の異なるデータをまとめて扱う「マルチモーダル」(multimodal)なシステムに、新たな水準を打ち立てたのである。ただし、その新しさは、データを受け取る入力の側にあるのではない。生み出す出力の側にある。

この数四半期、テック業界の人たちは、マルチモーダルな入力の話をたびたび耳にしてきた。動画を隅々まで読み込み、気づいたことを述べ、そこから知見を引き出すモデルの話である。

同じころ、動画を生成するモデルの中でも先頭を走っていたものの一部は、最初にデモを公開した後、提供が打ち切られた。そのため、出力の面では、世の中が少し出遅れているように見えていた。

そこに現れたのがGenie 4だ。まだ完全に「世に出た」わけではない。だが、デモを見れば、私たちがどんな世界に向かっているのかがはっきりとわかる。

グーグルのGenie 4、文章や画像から動かせる仮想環境を生成

グーグルのAI研究部門、グーグル・ディープマインドが開発したGenie 4は、文章による指示(プロンプト)や画像をもとに、操作に応じて変化するリアルな仮想環境を生成する。物の動きや物理法則まで含めて世界の振る舞いをシミュレーションするAIで、この種のAIは「世界モデル」(world model)と呼ばれている。

指示に映像が即座に従い、シミュレーションや広告を一変させうる

利用者は、こうしてシミュレーションされた世界を歩き回り、そこにある物に働きかけ、自分の行動に応じて刻々と反応する環境を体験できる。つまり、映像を追いながら指示を出すと、映像のほうがリアルタイムで指示についてくるのだ。これは新しい。

もちろん、これまでにも、グーグルのVeoやOpenAIのSoraといった動画生成AIはあった。いずれも、撮影クルーが事実上いらなくなりかねないことを、AIが示してみせたツールである。だが、途中で軌道修正ができ、種類の異なるデータをまたいで扱える動画生成ツールが現れた今、監督に必要なのは、文字を打つ指だけだ(音声で入力するなら、声だけでいい)。

この技術が、物理的な環境をモデル化することで、ゲーム、ロボットの訓練、シミュレーション、AI研究を一変させうることは、はっきりしている。広告の世界にいたっては、なおさらだ。予算がたった今、これまででは考えられないほど縮んだようなものだからだ。

次ページ > 雪景色のツルに流れ星と白いピアノ、入力どおりに変わる場面

翻訳=酒匂寛

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事