OpenAIによると、インドは週間利用者数で「ChatGPT」の世界最大市場となった。OpenAIはインドの多くの顧客に、月額5ドル(約790円)未満でサービスを提供している。低価格で獲得した利用者を広告収入につなげ、将来的にはChatGPT内での買い物からも収益を得ようとしている。
インドでChatGPT利用者が倍増、低価格プランと12カ月間の無料提供
OpenAIのインド事業責任者プラブジート・シンは、2026年11月3日に掲載されたインタビューで、インドのChatGPT利用者数が2026年1月から倍増したと語った。
利用者数が増える前から、OpenAIはインド市場に合わせた低価格プランを用意していた。2025年8月、OpenAIはインドで「ChatGPT Go」を月額5ドル(約790円)未満で導入した。月額20ドル(約3160円)の「ChatGPT Plus」を大きく下回る料金だ。
2025年11月4日に始まったキャンペーンでは、期間中にChatGPT Goへ登録した対象者に12カ月間の無料利用を認めた。キャンペーンは2026年1月21日に終了した。初期登録者の無料期間は2026年11月から順次満了する。無料期間終了後は、解約しなければ原則として月額399インドルピー(約669円)の有料契約へ移行する。対象者には、最初の3回の有料請求に適用される継続割引が提示される場合もある。
ChatGPTの回答下に広告を表示し、無料利用者からも収益を得る
低価格の料金設定は利用者の獲得につながる。OpenAIは有料契約をしていない利用者からも収益を得るため、広告事業を進めている。
2026年8月下旬から、インドではChatGPTの無料プランとChatGPT Goを利用する成人に広告を表示している。関連する回答の下に、広告であることを明示して掲載する仕組みだ。スマートフォンのおすすめや旅行の計画、贈り物の候補を尋ねると、関連する広告が回答の下に表示されることがある。OpenAIによると、広告の表示は回答の生成とは分離されており、広告主が回答内容に影響を与えることはない。
広告サービスは規模を問わずインドの企業を対象としている。広告主は1日725インドルピー(約1216円、約8ドル)の予算から出稿できる。
初期に広告を出したのは、宝飾品ブランドのTanishqとPalmonas、時計やアクセサリーのFastrack、ヘアケア商品のTrayaなどだ。買い物アプリのTata Neu、結婚相手を探すサービスのShaadi.com、生命保険のAxis Max Life、大学のNMIMSも名を連ねる。広告主はテクノロジー分野に限らず、宝飾品、金融、教育、消費者向け商品など多岐にわたる。
Razorpayが広告主の出稿と効果測定を支援
2026年10月5日、インドの決済サービス会社RazorpayはOpenAIとの提携を発表した。Razorpayは広告主向けサービス「Razorpay Engage」で、商品カタログの整理、ChatGPT向け広告の配信、広告効果の測定を支援する。
インドの企業は使い慣れたサービスからChatGPTという新たな販売経路に参加できる。OpenAIは、インドの幅広い企業と取引関係を持つ現地の販売パートナーを得ることになる。



