技術の依存先や利用期間を見直し、事業環境の変化に備える
企業は地政学的な不確実性や、依存する技術の変化、インフラの制約にも対応しなければならない。事業環境に合わせて柔軟に対応できる仕組みを、システムの設計に組み込むことが重要になる。
(8)重要技術の提供元を変更できるソブリンテック
ソブリンテック(SovereignTech)は、重要な技術を特定の提供企業に依存しすぎないよう、別の選択肢を残すシステム設計や取り決めを指す。システムの稼働場所、適用される国や地域の法規制、システムが実行する処理を他の環境へ移す方法などを考慮する。ガートナーは、2030年までに米国外の組織の4分の3超が、デジタル主権を確保するための戦略を持つようになると予測する。
(9)用途を終えたアプリは廃止し、保守負担を残さない
ディスポーザブル・アプリケーション(disposable applications)は、特定の目的のために作られ、役目を終えれば廃止されるアプリケーションだ。AIによってソフトウェアの開発が容易になることで、企業はすべてのアプリケーションを長期間使い続ける必要があるか、見直せる。短期間だけ使うツールが恒久的な保守負担にならないよう、開発時から置き換えや廃止の方法も計画しておく必要がある。
(10)生物学的な仕組みを利用する新たな計算サービスの可能性
ウェットウェア・アズ・ア・サービス(wetware as a service)は、生体コンピューティングをサービスとして利用する構想だ。生体を利用するシステムや人工的に構築した生物学的システムを使い、特定の計算を少ないエネルギーで実行できるかを探る。まだ発展の初期段階にある技術であり、企業にとっての有用性は、技術がどう進歩するか、実用例が十分な信頼性と価値を示せるかに左右される。


