米国株が40%崩れれば、時価総額約4424兆円が消失
S&P500の時価総額は、約70兆2000億ドル(約1京1092兆円)である。40%下落すれば、約28兆ドル(約4424兆円)が消える。極端な話に聞こえるだろうか。これほどの下落は、1970年以降に3回起きている(1973〜74年、2000〜02年、2007〜09年)。一方、インフレによる下落局面は次のとおりである。
それぞれの下落局面で主要銘柄がどう推移したかは、私たちの分析「Market Crashes Compared」(暴落の比較)で見ることができる。
利益が約4分の1縮み、PERが16倍に下がれば半値になる
50%まで下がるには、何が必要か。思ったほど多くはない。利益が約4分の1減り、投資家が払う株価が利益の約25倍ではなく16倍にとどまれば、そうなる。歴史は、さらに容赦がない。先に挙げた3回の下落は、いずれも45%を超えるものだったが、どれも、この二つのうちどちらか一方が大きく崩れただけで起きている。暴落と反発の両方に備える投資の仕方も、別の記事で解説している。
巨大企業なら安全だとは思わないほうがいい。2022年1月3日から10月12日までの間に、エヌビディアとメタはそれぞれ62%下落した。マイクロソフト、アルファベット、アマゾンも、それぞれ約3分の1値を下げた。現在では、時価総額上位10社が、S&P500の時価総額の40%を占めている。
ハイテク株が買われる陰で、マクドナルド株は25%の落ち込み
現在の相場には、奇妙なところがある。被害はすでに始まっているのに、指数には表れないところで起きているのだ。原油価格が3月に90ドル(約1万4220円)を超えて以来、ハイテク株は、ETF(上場投資信託)の「State Streetテクノロジー・セレクト・セクター SPDR ETF」(XLK)で見て36%上昇した。同じ期間に、ナイキは33%、マクドナルドは25%下落している。インフレの最初の犠牲者は、すでに出ている。すでに打撃を受けた銘柄、次に打撃を受けそうな銘柄、恩恵を受けている銘柄については、別の記事で順に見ている。


