欧州

2026.10.21 09:30

2027年、欧州の航空運賃が最大20%上昇の可能性──燃料高が中小航空会社を追い詰める

noel - stock.adobe.com

中小航空会社の存続を脅かす、ジェット燃料の高騰

インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)は、ブリティッシュ・エアウェイズを傘下に持つ航空会社グループだ。IAGのCEO、ルイス・ガジェゴは、業界の会議で2026年から2027年にかけての冬の経営環境に警鐘を鳴らした。「この冬、中小規模の航空会社は苦境に陥り、生き残るのが難しくなるだろう」。さらに「一部の航空会社は消滅寸前まで追い込まれ、実際に消える会社も出てくる」と述べた。

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航空各社は値上げを小幅と見るが、専門家は燃料価格の上昇を予想する

航空会社は2026年にすでに大幅な運賃値上げを実施していたが、同年8月の時点では、さらなる値上げの可能性を低く見せようとしていた。ユナイテッド航空のCEO、スコット・カービーも、2027年初めの値上げは段階的で、2026年より小幅になるとの見通しをロイターに語っていた。

しかし、短期的な燃料価格の推移について、航空分野の専門家にはさらに悲観的な見方がある。マギル大学の航空リスク管理専門家ジョン・グラデックは、2026年12月末までにジェット燃料価格が1バレル225ドル(約3万5600円)に達するとフォーブスに語った。エアアジア・グループ共同創業者兼顧問のトニー・フェルナンデスは、世界のジェット燃料価格が1バレル250ドル(約3万9500円)に達する可能性もあると記者団に語った。

航空券が高くなり続けても、旅行需要は底堅いのか

イランを巡る紛争が続く中、航空会社の経営トップからは、利用者が値上がりした航空券を買い続け、旅行需要を支えられる期間に疑問の声も出ている。ある航空会社のCEOは「いずれ、このインフレで人々は貧しくなる」と英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)に語った。

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航空会社は2026年の大幅な値上げにもかかわらず、旅行需要は底堅いと説明してきた。デルタ航空も2026年に運賃を20%引き上げたが、利用者の反発は「限定的」だったと、同社CEOのエド・バスティアンが第3四半期決算説明会で投資家に伝えた。それでも、運賃上昇が続く場合に旅行需要が減少するかどうかは分かっていない。デルタ航空は2026年第4四半期の燃料価格が前年同期の2倍になると予想している。

デルタ航空は自社製油所によって1106億円超の効果を見込む

デルタ航空は米国の競合航空会社と異なり、自社で製油所を保有している。2026年には製油所の保有によって7億ドル(約1106億円)を超える恩恵を受ける見通しだ。ジェット燃料の精製で得られる利益が増えれば、航空会社として負担する燃料費の上昇を一部相殺できるためだ。

デルタ航空は2026年第4四半期のジェット燃料費を、1ガロン当たり4.25ドル(約670円)と見込む。CFOのエリック・スネルは直近の決算説明会で、燃料費の予想額には製油所による1ガロン当たり約0.40ドル(約63円)の効果を織り込んでいると説明した。デルタ航空が公表した見通しでは、製油所による2026年の効果を「7億ドル超」と算定している。

(forbes.com 原文)

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