トランプ再選後、暗号資産への期待はなぜ揺らいだのか
ビットコインは2010年代を通じて驚異的に成長し、価値がほぼゼロの状態から時価総額3000億ドル超(約47兆4000億円)の資産となった。ビットコインの成長とともに暗号資産市場全体も発展し、その規模は2026年10月時点で3兆ドル近く(約474兆円)に達している。
ドナルド・トランプ大統領が2024年末の大統領選で2度目の勝利を収めると、自らを「暗号資産大統領」と称するトランプへの期待が広がった。ビットコイン価格は10万ドルを超える水準へ急騰した。
クラリティ法案の頓挫で米政界の熱気が冷え込む
しかし、米国で暗号資産市場の規制の枠組みを定める「クラリティ法案(CLARITY Act)」は、2026年9月に成立しなかった。米政界ではビットコインや他の暗号資産に対する期待が急速にしぼんだ。トランプ一族が暗号資産を巡って繰り広げた騒動も、トランプ政権が最終的に暗号資産市場へ恩恵をもたらすという見方に対し、暗号資産の支持者の多くを懐疑的にさせた。
短期相場の焦点は上値の壁と下値を支える価格水準
デジタル資産の調査リポートを提供するビットファイア・リサーチ(Bitfire Research)のアナリストは、電子メールで次のように分析した。「テクニカル分析では、8万2500ドル付近が上値を抑える重要な水準になっている。過去の安値である7万9800ドル付近は、下落時に引き続き注視すべき価格水準だ」。
さらに「7万9800ドル付近を下回れば、買い手がどこまで相場を支えられるかが再び試される。強気派が分析上の価格帯の中間水準を速やかに回復できなければ、ビットコインは短期的に価格帯の下限にある支持水準を再び試す可能性がある」と指摘した。


