「デジタル敗戦」を繰り返すな
そうした違いがある以上、国内の規制緩和だけでは日米の差は縮まらない。だとすれば、日本の事業者は円をドル圏の流動性に接続する戦略を描き、米国市場に積極的に飛び込むべきだ。そこで積み上げた実績とノウハウを日本に還流させ、日本の法整備に生かしていくことに、大きな社会的意義がある。
例えば、円建てのステーブルコインを米国で展開し、米国の主要金融機関に日本円のステーブルコインを採用してもらう。パーペチュアルと呼ばれる無期限先物取引(満期のない先物取引)を、制度が整っている米国からスタートさせ、日本のルールメイキングに参加する。株式のトークン化では、SECの推進するイノベーション免除制度に参加し、将来的な日本の仕組みに反映する。こうした方法が考えられる。
アメリカはITの領域において、ルールメイクと実装で先行し、日本市場をかっさらってきた。これが、過去30年にわたる日本のデジタル敗戦だ。同じ歴史をオンチェーン金融の領域で繰り返さないためにも、日本のプレーヤーが米国で先行し、その成果を日本市場の発展へとつなげていく取り組みを、強く推進していかなければならない。
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