今週の星空観察のヒント:流星観察のコツは放射点を見ないこと
オリオン座流星群をはじめ、流星群の名称は、流星が放射状に飛び出してくるように見える星座に由来している。しかし、だからといってオリオン座をじっと見つめていれば流れ星がたくさん見つけられるというわけではない。
むしろ、街明かりから離れてできるだけ暗い場所へ行き、仰向けになって、空を広く見渡すようにしよう。その際、放射点から離れた方向を眺めるのがコツだ。オリオン座から離れた場所で見える流星ほど、空に長く光の尾を引くので見ごたえがある。
双眼鏡や天体望遠鏡の存在は忘れてしまおう。流星群を観察するには、肉眼こそが最高の道具になる。1つひとつの流れ星は、ハレー彗星が内太陽系に残していった小さな塵の粒が凄まじい速度で地球の大気に衝突し、プラズマ化して光を放つことで生まれる。
母天体のハレー彗星は、次回は2061年に内太陽系に戻ってくるが、このとき史上初のランデブー観測を行う計画が持ち上がっている。
明るい星座に注目
今週は月がまぶしく、暗い天体を探すには向いていない。代わりに、明るい冬の星座に注目してみよう。
宵の北東の空にはアルファベットの「W」の字の形が特徴的なカシオペヤ座がきらめいている。その右下へと目を向ければ、ペルセウス座を通り抜ける星の連なりが見えてくるはずだ。
夜が更けるにつれて、東の空に散開星団のプレアデス星団(和名:すばる)が高く昇ってくる。赤みを帯びた明るい1等星アルデバランがすぐ後を追い、おうし座が全容を現す。続いてオリオン座が顔を出し、ほぼ等間隔に並ぶ3つ星「オリオンのベルト」が地平線からほぼ垂直に上がってくる。
今週の星座:オリオン座
「狩人」の星座、オリオン座ほど見つけやすい星座はないだろう。オリオン座の位置を覚えておけば、冬の夜空の大部分を把握できる。まずは「オリオンのベルト」と呼ばれる3つ星(左からアルニタク、アルニラム、ミンタカ)を目印に、その左上で赤みを帯びた光を放つベテルギウスと、右下に輝くリゲルを探してみよう。
ギリシャ神話のオリオンは偉丈夫で腕の立つ狩人だが、夜空では道しるべとして頼りになる存在だ。この時期、縦に並んで昇ってくるベルトの線に沿って上方へと目を向ければ、おうし座の1等星アルデバランやプレアデス星団が見つかる。冬本番になると、オリオン座は宵の空を支配するようになる。秋が深まる今、夜更けに姿を現すオリオン座は、やがて訪れる冬の予感をはらんでいる。


