経営・戦略

2026.10.20 11:00

評価額320兆円で上場なら16兆円相当、アンソロピックが自社株5%を公益基金に拠出へ

Jakub Porzycki/NurPhoto via Getty Images

評価額約320兆円で上場すれば、基金の株式は約16兆円に達する

複数の報道によると、アンソロピックと投資家は年内に予定されるIPOで2兆ドル(約320兆円)を超える企業価値を目指しているという。同社は先週、第3四半期の売上高が45%増の168億ドル(約2兆6900億円)になったと報告していた。仮に企業価値2兆ドルでの上場が実現すれば、公益基金に割り当てられる5%の株式の価値は約1000億ドル(約16兆円)に達する計算だ。

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もっとも、この金額はあくまで基金が保有する株式の評価額にすぎず、すぐに拠出できる現金を意味するものではない。また、この試算はIPOの時点で基金が5%の持ち分を維持していることを前提としており、新株発行に伴う株式の希薄化は考慮されていない。同社は早ければ11月にも上場する計画だと報じられているが、IPOの時期が基金の設立や活動、さらには寄付のために株式を現金化する能力にどのような影響を与えるかは不透明だ。

ネット上で懐疑論や批判が相次ぐ──マスクは株の直接配布を提案

アンソロピックによる今回の公益基金の枠組みに対しては、ネット上で懐疑的な見方や批判の声も上がっている。基金の設立を伝える同社のXの投稿に対し、イーロン・マスクは「株式を一般の人々に直接配ることを勧める」と書き込んだ。また、アンソロピックに対する批判の急先鋒として知られ、ドナルド・トランプ大統領の科学技術諮問委員会の共同議長も務めるベンチャーキャピタリストのデビッド・サックスは、「自社株の20%をLLCに移しただけだ。それが本当に公益に資するかどうかは今後の動きを見なければ分からない」と投稿した。

さらに、防衛スタートアップAndurilの共同創業者であるパーマー・ラッキーもマスクの投稿に反応し、「問題は、彼らの言う『公益』の定義が米国民ではなく他のあらゆる人々を助けることにある点だ。米国と米国民を助けると約束するのなら話は別だが、これではまるで『USAID(米国際開発庁)2.0』のようなものであり、我々の経済から何十億ドルもの資金を流出させる新たな手段にすぎない」とアンソロピックを批判した。

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アモデイ含め創業者7人の資産は各約2兆4800億円、全員が長者番付に載る

フォーブスの推計によると、アンソロピック共同創業者兼CEOのダリオ・アモデイの推定資産額は155億ドル(約2兆4800億円)に上る。また、他の6人の共同創業者(ダニエラ・アモデイ、クリストファー・オラー、サム・マッカンドリッシュ、トム・ブラウン、ジャレッド・カプラン、ジャック・クラーク)の推定資産額もそれぞれ155億ドルと試算されており、7人全員が2026年版『フォーブス400』に名を連ねている。

(forbes.com原文)

翻訳=江津拓哉

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