習慣3:全力で頑張るのは数週間ではなく1日か2日
作業量に関する研究結果はもう少し複雑なものだった。学生たちは長時間作業した日は普段より頭が冴えていることが多かった。人は短期的な課題であれば力を発揮することができ、締め切りによって真の集中力が引き出されることもある。だが、長時間の作業が長期間続くと頭の冴えは低下し、物事をやり遂げることも難しくなった。
重要な要素は、精神的に仕事から完全に離れること
これは仕事からの回復についての長年にわたる研究結果と一致している。人は定期的に仕事から離れることでエネルギーとパフォーマンスを維持している。その重要な要素となるのが心理的に距離を置くことだ。これは単にデスクを離れることではなく、精神的に仕事から完全に離れることを意味する。自宅に帰っていても、ソファに座って仕事のメールに返信している人は実際には仕事をやめていないことになる。
回復に関する研究では、仕事の負担が大きいときほど、心理的に仕事から離れることが難しくなることも確認されている。学術誌『Journal of Applied Psychology』に2026年に掲載された、働く成人の夜の過ごし方を追跡した研究では仕事の負担が大きい日には精神的な切り替えに時間がかかることがわかった。こうした切り替えに時間がかかる夜を過ごすと、翌朝はエネルギーが低下し、疲労感が増すのだという。これは、本人に意欲や強いコミットメントがあったとしても、長期間にわたるプレッシャーによって消耗してしまう一因かもしれない。
全力で頑張る期間をあらかじめ決めておく
実践的な教訓は、全力で頑張る期間をあらかじめ決めておくことだ。締め切り前に1日か2日遅くまで働く程度なら通常は問題ない。問題が生じ始めるのは、明確な終わりがなく、毎日が切迫した気分になってしまうときだ。忙しい期間が終了したら、仕事のことを一切考えない時間をしっかりと取りたい。
思考が鈍く感じられる日にはペースを落とす
どれだけ努力しても思考が鈍く感じられる日にはペースを落とすのが賢明だ。誰にでもそういう日はある。頭が冴えない1日があったからといって、それがあなたの能力を物語るわけではない。そしてそういう日はたいてい軽めの仕事を片づけるのにうってつけで、難しい思考を要するものは明日に回すといい。


