習慣2:睡眠を確保する
研究に参加した学生たちは、普段よりよく眠れた夜の翌日は頭がいつもより冴えていた。これは睡眠研究で最も一貫して確認されている知見の1つとも一致している。睡眠不足に関する研究のメタ分析では、睡眠不足が続くと注意力や思考力が低下することが明らかになっている。特に、1つの課題に長時間集中し続ける能力が著しく影響を受ける。
睡眠不足に対処するのが難しい理由の1つは、睡眠不足が自分に与える影響を過小評価しがちだからだ。睡眠時間が短かった日の翌日でも午前の半ばになるころには気分が良くなり、回復したと思うかもしれない。だが、集中力の状態は逆であることが多い。同じ段落を何度も読み返しているのに内容が頭に入ってこないといったことが起こる。
睡眠は感情面にも影響──気分が落ち込んでいる日は、思考も鈍くなる
睡眠は気分にも影響する。学術誌『Psychological Bulletin』に2024年に掲載されたメタ分析では、50年間にわたる睡眠実験の結果を基に、わずかな睡眠不足であっても人は前向きな気分が薄れ、不安を感じやすくなる傾向があることがわかった。これがここで重要なのは、トロント大学の研究で、気分が落ち込んでいる日には学生たちの思考も鈍くなることが判明したからだ。睡眠不足は思考力を直接鈍らせるだけでなく、気分を通じて間接的に思考力を低下させる可能性もある。
睡眠は、頭が冴えている日を増やす
やるべきことが多すぎるとき、たいてい最初に犠牲になるのが睡眠だ。その代償がすぐには表れないからだ。何かを終わらせるために1時間余計に起きていると、翌日は仕事のスピードが落ちることが多い。いつもの就寝時間を毎晩変更してよいものとしてではなく、厳守すべきものとして扱うことは頭が冴えている日を増やす最も簡単な方法の1つだ。


