米国で生産を拡大する太陽光事業、売上高は前年同期の2倍近くに
関税を巡る混乱が続く2026年、コーニングにとって太陽光パネル用の多結晶シリコンや新しいモジュールの生産を米国内で拡大するには、絶好の時期となっている。太陽光関連は同社で最も急成長している事業だ。2026年上半期の売上高は前年同期の2倍近い8億800万ドル(約1280億円)に達した。
「必要な技術はすでに持っていた。だから事業を立ち上げた。太陽電池セルを構成する材料の90%は、我々が得意とする材料だ」とウィークスは語る。「他の産業で繰り返してきたことを、太陽光分野でも実現できると考えた。低コストで生産できる企業になり、新製品を発明し、改良を重ねていく」。
ひょうに強いガラスと、紫外線を発電に利用する技術
アミンによれば、コーニングは、ひょうや強風で飛んでくる破片などによって壊れにくい、新型の太陽光パネル用ガラスを開発する見通しだ。発電量を増やすため、可視光だけでなく紫外線や赤外線など、より広い波長の光を取り込む太陽電池セルの研究も進めている。
「発電に利用しにくい光子を、利用できる光子へ変える方法はないだろうか。紫外線の光子を可視光に変換できないだろうか」とアミンは問いかける。「太陽電池セルに特定のガラス層を設ければ、実際に変換できる」。
排ガス浄化技術を、工場から排出される二酸化炭素の回収へ応用
ウィークスは、自動車の排ガス処理用に開発したセラミックス製フィルターの技術も、別の産業に応用できると考えている。製油所や化学工場、製鉄所から排出される二酸化炭素を、より低いコストで回収する方法に転用する構想だ。
ウィークスは、工場などの排出源から回収する方法とは別に、大気中から二酸化炭素を直接回収する必要性についても考えを変えつつある。「大気から二酸化炭素を直接取り出さなければならない状況に陥るとは、以前は考えもしなかった。エネルギーを使うのだから、ばかげた話だと思っていた」と述べる。「しかし、我々はそこまで愚かな選択をしかねないと考え始めている」。
老舗ガラスメーカーが長年培った技術を使い、新しい事業に挑戦できることを改めて示している。


