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2026.10.21 13:30

若い世代の音楽トレンドを「商機」に変えるBOSE──有線イヤホン復活から異業種連携まで

イヤホン新製品の発売に合わせて来日した、ボーズのラザ・ハイダー氏にポータブルオーディオ製品の事業戦略を聞いた

用途の異なる2つの製品を揃えたことからは、オープン型ワイヤレスイヤホンを「特別なもの」から、日々の暮らしや運動のシーンに合わせて選べる「身近なもの」へと変えていこうとするボーズの意気込みが伝わってくる。オープン型イヤホンが一部の音楽ファンのための製品から、誰もが用途に応じて選ぶ定番の選択肢へと広がるか。ボーズはその普及を後押ししようとしている。

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復活した有線イヤホンが米国で勢いよく伸びている

2015年9月に誕生した「Bose SoundTrue Ultra in-ear headphones」以来、ボーズが約11年ぶりに有線イヤホンの新製品を発売する。しかも、今回のNoise Cancelling Wired Earbudsはボーズ独自のアクティブノイズキャンセリング(消音機能)を搭載する。

開発の背景について、ハイダー氏は自身の体験を振り返った。「大学進学を控えた娘を学校まで送り届けた時に、娘と同年代の学生たちの多くが有線イヤホンを使う姿を見たこと」が、本機の開発を後押しする一因になったという。

ハイダー氏は「有線イヤホンを選びたいが、音質やノイズキャンセリングの機能で妥協をせざるを得ない製品が多いという声も聞いていました。ボーズは上質な有線イヤホンを届けるために、本機をゼロから新しく設計した」と振り返る。若い世代の間で広がるレトロなデザインを採り入れながら、過去のボーズ製品を単に復刻するのではなく、現代のテイストで再構成した意欲的な製品だと筆者も思う。

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有線イヤホンの「Bose Noise Cancelling Wired Earbud」。どことなくレトロなデザインでありながら、ボーズによる最先端のノイズキャンセリング機能を搭載した
有線イヤホンの「Bose Noise Cancelling Wired Earbuds」。どことなくレトロなデザインでありながら、ボーズによる最先端のノイズキャンセリング機能を搭載した

ノイズキャンセリングを搭載するボーズのイヤホンとしては、手の届きやすい価格設定も魅力的だ。カジュアルに楽しめる有線イヤホンに、同社が培ってきた音響技術を組み合わせる挑戦は、ともすれば価格競争に終始しがちなこの製品カテゴリーに再び強い光を当てる可能性がある。

製品発表後の反響も大きく、ハイダー氏は「米国では発売から1週間で当初の3〜4カ月分として想定していた数量を上回りました。需要に応えるためにパートナーと増産を進めている」と話した。

若い世代に響くデザインや使い方は、世代を越えて広がる可能性もある。ハイダー氏は「昨今では若年層の音楽ファンからリスニングトレンドが生まれて、その後、幅広い年齢層に広がりながら育つ傾向があります」と見解を語る。

長年にわたり大人の音楽ファンから支持されてきたボーズだが、近年はカジュアルで身に着けやすい製品も増えている。若者のリスニングトレンドに目を向け、それをボーズらしい技術で製品化する取り組みが、早くも市場で確かな手応えを生み始めている。

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編集=安井克至

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