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2026.10.21 13:30

若い世代の音楽トレンドを「商機」に変えるBOSE──有線イヤホン復活から異業種連携まで

イヤホン新製品の発売に合わせて来日した、ボーズのラザ・ハイダー氏にポータブルオーディオ製品の事業戦略を聞いた

Sport Open Earbudsはフィットネスを日常に取り入れるユーザー、Ultra Open Earbudsはファッションや装着感にも関心を持つユーザーに、それぞれターゲットを合わせている。両製品に共通するのは「上質な体験に妥協を許さないオーディオファイル」のためのプロダクトであることだ。

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ワークアウトの質を高めたり、移動中のリラックスタイムを演出したり、音楽は日常の景色を少しずつ豊かにする。そうした価値をどのような場面で届けるのか、明確にイメージすることがボーズのプロダクトデザインの出発点になる。

近年、スマートフォンから家電、映像、サービスまで幅広い事業を展開する巨大テクノロジー企業がポータブルオーディオ市場でも存在感を強めている。こうした強力なライバルがひしめく市場で、ボーズはどのような戦略によって勝機を見いだそうとしているのだろうか。

ハイダー氏は「テクノロジー企業は幅広い領域で技術を進化させています。私たちは音楽を楽しむ人々が置き去りにならないよう、音楽を中心に設計した製品を提供したいのです」と明快に答えた。

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アップルやグーグル、サムスンなど、自社デバイスを中心に強固なエコシステムを築く巨大テクノロジー企業と正面から競い合うのではなく、巧みに連携する戦略にもボーズは長けている。大手IT企業が提供する独自機能やデバイス間のシームレスな接続体験に対抗するのではなく、そこに「より上質なサウンド体験」という選択肢を提供することがボーズの掲げる使命だ。

巨大テクノロジー企業が利便性を追求するエコシステムの中で、音楽を楽しむ体験の質を高める。その独自の立ち位置こそがボーズの競争力を支えている。

オープン型ワイヤレスイヤホンを「身近な選択肢」にする

ボーズがオープン型ワイヤレスイヤホンに力を入れる背景には、耳穴をふさぐ装着感が苦手な人や、周囲の音を聞きながら音楽を楽しみたい人から、多くの声が寄せられていることがある。「屋外でも安全に音楽を楽しみたい」「イヤホンを身に着けながら周囲の呼びかけにも反応できるようにしたい」といった、「ながら聴き」の快適さを追求する音楽ファンの関心もここ数年で高まりつつあると筆者も感じている。

ボーズは初代Ultra Open Earbudsの開発にあたり、過去のオーディオ製品で培ってきた音響技術を、小型のウェアラブル製品に応用することに成功した。ハイダー氏によれば「開発には4〜5年を要した」という。デザイン面ではイヤーカフなどのファッションアイテムから得た着想も採り入れた。装着方法そのものを変えることで、耳穴をふさぐイヤホンに抵抗があるユーザーにも上質な音楽体験への入口をつくろうとしている。

耳に挟むように装着するイヤカフスタイルのオープン型ワイヤレスイヤホンを、早期に導入したブランドのひとつがボーズだった。先駆けとなったBose Ultra Open Earbudsの第2世代機はサウンド面がさら充実している
耳に挟むように装着するイヤカフスタイルのオープン型ワイヤレスイヤホンを、早期に導入したブランドの1つがボーズだった。先駆けとなったBose Ultra Open Earbudsの第2世代機はサウンド面がさらに充実している

2024年にボーズが発売した初代Ultra Open Earbudsには、屋外で音楽や通話音声をもっと聞きやすくしてほしいという声も少なからず寄せられたそうだ。第2世代では音の心臓部であるドライバーを大型化し、通話時のノイズ処理や音声ピックアップのアルゴリズムも改良した。さらに、身体を動かしながら音楽を楽しみたいフィットネスユーザーに向けてSport Open Earbudsを加えた。

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編集=安井克至

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