BTSのメンバーのひとり、RM、本名キム・ナムジュン。グループのファンである「ARMY」やアート界に関わる人たちは、彼にもう一つの顔があることを知っている。
RMは、アートコレクターでもある。そして、新たにキュレーターという別の肩書も手にしたところだ。サンフランシスコ近代美術館(SFMOMA)との共同企画展である「RM x SFMOMA: Between You and Me(僕と君だけの秘密)」が、10月3日から開催されている(会期は2027年2月7日まで)。
この展覧会のキュレーターは、SFMOMAのアメリカ・カスティーヨとキム・ヒョウン、そしてRMが共同で務めた。展示されているのは、RMの個人的なコレクションの一部。韓国の近代・現代美術作品からその他各国の注目すべきアーティストの作品まで、その数は合わせて150点近くにのぼっている。
兵役中に打診
ここ数年、来館者数の減少に加えて連邦政府からの助成金の打ち切りなどによる資金不足に直面してきた米国の美術館は、人々が求める展覧会はどのようなものか、いかにして会員を増やすか、いかにアートをより多くの人々の間に広めていくかといったことについて、改めて戦略を練る必要に迫られてきた。
カスティーヨによると、アート関連のプロジェクトには「領域の境界を押し広げようとするものが増加している」。この共同企画展を提案したのは、実際に音楽に焦点を当てた「Art of Noise」を手がけたこともある彼女だ。
「アート界におけるこうした傾向から、(RMとのコラボは)求められているものなのではないかと感じていました」「組織内でアイデアを出し合う機会があり、私は迷うことなく提案しました」
SFMOMAがこの企画についてRMに打診をしたのは、彼が兵役に就いていた約2年前だった。RM本人と所属事務所のHYBE、その傘下のBIGHIT MUSICを相手にピッチを行ったカスティーヨは、正直なところ「実現は夢物語」だと思っていた。世界で最も有名で多忙なアーティストのRMが「関心を持つとはとても思えなかった」ためだ。さらに彼女は、次のようにも述べている。
「(この展覧会は)実現させるべきものだと確信していましたが、『SFMOMAにその準備ができているのか?』ということを何より懸念していました。開催までには、長い時間がかかりました」
一方、打診を受けたRMは、「提案に胸を躍らせた」と話している。展覧会の開幕前に行われたメディア向けの合同発表会では、「兵役に就いているときでしたから、サンフランシスコからの提案ならばどのようなものでも喜んだかもしれませんが」と冗談交じりに振り返った。



