コードを書く作業が速くなり、何を開発するかが重要になる
企業では、IT運用を効率化するためにAIエージェントを導入しようとする動きが広がっている。技術調査・助言会社Futurum Group(フューチャム・グループ)の推計では、組織の49.2%がIT運用とサイバーセキュリティーの業務でAIエージェントの導入を計画している。
Claude CodeやCodexのようなコーディングエージェントを使えば、エンジニアはソフトウェアを従来より速く開発・提供できる。人間がコードを書くために必要だった時間や労力が、開発の進行を妨げにくくなる。チョイはビデオ取材で「私が見る限り、実装にかかる時間と労力は、もはや制約ではないように思う。重要なのは、何を作るか、どのように作るのが正しいかを見極めることだ」と語った。
作業内容に応じてAIモデルを選び分ける仕組み
ソーラーウィンズは、IT運用中に起きた問題を確実に修復できるエージェントの開発に、コーディングツールを利用した。主要な開発ツールとしてCodexとClaude Codeを採用し、エージェントが実行する作業に適したAIモデルを自動的に選べる制御の仕組みも構築した。
同社の上級副社長兼最高技術責任者(CTO)、クリシュナ・サイはビデオ取材で語った。「モデルがどれほど賢いかではなく、複雑なIT環境でエージェントが有用な仕事をどこまで確実に完了できるか。その点を議論したい」。
過去の障害対応と社内データを、AIの判断材料として活用
ソーラーウィンズはIT運用を安心して自動化できるようにするため、製品、エンジニアリング、営業、顧客対応の各部門に蓄積した専門知識を集めた。集めた情報を社内システムに取り込み、エージェントが作業を判断する際の背景情報として与えた。
開発チームは、過去の障害調査に共通する傾向や、個々の問題がどれほど頻繁に起きたかを分析した。過去12~24カ月間に、顧客からの問い合わせが専門部署へ引き継がれた事例を調べ、頻発した問題と従来の対処方法を洗い出した。エージェントが提案した対応方法についても、人間の利用者が内容を確認した。
さらに、顧客関係管理(CRM)システム、ソースコード、課題管理ツール「Jira」の作業記録、情報共有ツール「Confluence」のページを参照できるようにした。チョイによれば、エージェントは情報を組み合わせ、さまざまな業務に対応する能力を高められる。狙いは、エージェントが期待通りに動き、適切な作業を実行していると確信できる状態をつくることだった。


